「利回り2%」とは何か(投資信託的な話)

NISAのイラスト
友達が保険会社のフィナンシャルプランナーに相談して低リスク低リターンだけど確実な資産運用をしています。僕も真似したいけどなんせ元金を作るのが大変なので、調べるだけです。知ってはいるけどお金は増えないっていうね。なんだかなあ。で、友達はもう多分15年ぐらい資産運用してて、次に薦められたのが「ドルコスト平均法」による積み立て資産運用。「ドルコスト平均法」ってのは何かというと、要は月額いくらと決めて運用を行う方法のこと。例えば月に1万円投資すると決めた場合、投資対象の値段が1口100円なら100口、1口200円なら50口購入するという具合で、メリットは投資対象の価格の上下に左右されにくいこと。ルールを決めてしまうことで「安いときに多く買う」という基本を守りましょうという考え方で、主に初心者向けの方法だそうです。


底値で大量に買った投資対象がその後値上がりしなかった場合には損する可能性もあるわけなので、リスクが無いわけではありません。「単に価格の上下に一喜一憂しなくて済む精神安定的な効果があるだけ」という意見もありましたが、積極的に売り買いして資産を増やしたいと思っているわけでなくただ長期間安定して増やしていきたいと思っているだけなら、便利な投資方法かなあと思います。ここから始めて、積極的な投資に切り替えていくことだって出来るわけだし。



利回り2%?

で、どれぐらいの利益が期待出来るのかという話になって、説明資料を見たところ、状況によっては元本割れすることもあるかもしれないけれど、想定利回り2%くらいでいける予定的なことが書いてありました。銀行口座の利息が0.01%とか消えてなくなりそうな数字になっている昨今、利回り2%ってどれくらいすごいの?1万円の2%が200円。月1万円ずつ積み立てても2,400円にしかならない、20年でも48,000円増えるだけか……と一瞬思いましたが、いやこれ複利ですからねえ。そうはなりませんよね。


というわけで、利回り2%の投資案件に1ヶ月1万円ずつ投資していったらどうなるかを 金融庁のシミュレーション で計算してみました。
結果はこんな感じ。


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20年後の総資産は294.8万円。総投資額は240万円なので最終的に54.8万円の利益が出ていることがわかります。同様に、もし3万円ずつ積み立てたら20年後は720万円が約884.4万円に、5万円ずつ積み立てたら1,200万円が1,474万円になります。

利回り2%で20年間運用

  • 月1万 → 294.8万円(+54.8万円)
  • 月3万 → 884.4万円(+164.4万円)
  • 月5万 → 1,474万円(+274万円)

利回り2%ってこういうことか……まあ投資信託で運用した場合、年ごとの利率は安定しない(利回り2%は運用期間終了後の利益に対する割合が2%の意味だし)ので毎年同じように増えていくわけではないわけですが、それはさておきシンプルに「利回り2%で月々積み立て」ってこういうことですよね。

金融庁のシミュレーションに「年3%の収益が期待される低リスク商品」(この場合は多分「利回り」ではなく「年利」だと思うけど)と書かれているとおり、利回り2%っていうとかなりの低コストです。投資信託では5%前後の利回りが一般的(ただしもちろんリスクもある)だそうなので、もし利回り5%で20年運用したとすると、こうなります。

利回り5%で20年間運用

  • 月1万 → 411万円(+171万円)
  • 月3万 → 1,233.1万円(+513.1万円)
  • 月5万 → 2,055.2万円(+855.2万円)

増えるなあ。

この間銀行口座に入れっぱなしになっていたらそれこそ数万円しか増えないのが、低リスクの投資でもこれだけ増えると。そりゃやるしかないね。5年未満の短期だとリスクが高いといわれているけど(なのですぐ使いたい資金の運用には向いてない)、10年後20年後の資金であれば。あとは自分の今の稼ぎでいくら出せるかを計算しないと……


2019年は「貧乏人の投資信託」がテーマになりそうです。
あんまり背伸びはせず、低リスクで着実に。