大学生バイトのほとんどはInstagramは見ててもブログまでは読んでないので、ここで何か書いたところで大して伝わりはしないんだけども、今年も今年とてとてもエモーショナルな気分なので何か書いておきたく。まとめようと思って頑張ったけどまとまらないので、適当にとっちらかったまま公開しときます。
(具体的な説明は省略するので、大多数の非関係者には読み所がわからないと思いますが、雰囲気だけ感じ取ってもらえれば)
僕が入ったのが2014年4月。ちょうど5年前。去年卒業した2人のうちの1人と今年卒業した全員は僕のあとから入ったメンバー。最近の僕は1個上のポジションになってしまったので、新人のアルバイトに直接何かを教えることはあまりないけど、当時は僕が一番近い先輩だったし僕の上にはアルバイトがほとんどいなかったので、ほとんど全ての仕事を僕が教えた感じ。だから思い入れは大きい。涙もろい僕が送別会当日泣かなかったのは単純に僕以上にみんなが泣きすぎて、慰めるのに忙しかったからで笑、今思い出すとちょっと泣けてきます。
ていうかお前ら俺にもちょっとは泣かせろっつうんだよ。
厨房メンバーはわしが育てた
多分卒業したメンバーは知らないであろう事情を書いておくと、僕が入ってすぐに先輩が1人卒業し、長くいた先輩は資格試験のために週末に来れるかどうかぐらいになり、2ヶ月ほど早く入った先輩は経験者で直に社員に。そういうわけで僕には先輩と呼べる人は2人しかおらず、しかもそのうちの1人は途中からホールメインになってしまって、ある意味で僕のところで「アルバイトの断絶」が起きてしまいました。しかし僕は「アルバイトの断絶」が起きて全てが託されたのを良いことに、厨房の作業工程についてかなりの「取捨選択」をしました。先輩たちがしていたこと・教えてもらったことのうち、明らかに非効率なこと、適切とは言いがたいこと、改善出来ることなどは黙って廃止にし、代わりに適切な方法を調べて導入し後輩に広めていきました。なので、掃除のやり方や仕上げ場の準備の仕方、片付け方、盛り付け方、作業の進め方、補充の仕方などなど、「この店のやり方だ」とみんなが思っていることが実は「僕がアレンジしたり新しく始めたりした僕のやり方」だったということは結構あります。誰にも言ってないんで誰も気付いてないと思うけど。
で、そうやって僕が勝手に変えてきた厨房のやり方を受け継ぎ、消化し、時には一緒に改善し、後輩たちに伝えていってくれたのが今年卒業したメンバーでした。特に誠也と郷と岩崎の3人はバイトが全然いない時期に(本人たちは意識してなかっただろうけど)厨房のやり方をゼロから作り直したメンバーなので、特に思い入れが大きい。大学入学年度の前後や大学院への進学などで卒業時期は前後してるけど、この3人が僕にとっての唯一の直接的な後輩であり(本当のこと言うともう1人神戸のやつがいるけど)、ほとんど同期と言っても良い関係だったし、僕が年齢を意識せずに楽しんで仕事をしていられたのは完全に彼らのおかげ。もちろんそこにはお互いさまな部分もあるとは思うけど、僕自身にとってもとてもラッキーだったなと思うし、多分こんなことはこれから先無いんじゃないかと思う。
こんなに仲がいいことってある?
バイトなんて暇な時にちょっと稼ぐもの、それはとても普通の感覚だと思うけれど、ここではもう少し人としての繋がりがあります。それは決して湿度の高いベタベタしたやつではなくて、集団行動を求めるものでも無くて、まあちょっとせっかくだしなんか楽しいことしようや程度の話を誰かがするとそれに他のメンバーが乗ってきてそして実際楽しい。誰と誰が仲が悪いとか、あいつはちょっと感じ悪いとか、そういうのが全然なくてみんな良いやつで。職場でそんなことって、まあ、あり得ないよなと思うんだけどなんでかここではそう。なんでなんだろう。それでいて仕事はきっちりする。これは僕自身のポリシーとも重なるけれど、まずきちんと仕事をすること。その上で、楽しく仕事をすること。お互いがお互いをよく見てコミュニケーションを取り、バカを言い合いながら集中して仕事をし、終わったら気晴らしを。
系列店を含めた合同の飲み会をするときいつも思ってたんだけど、系列店よりこっちの方が人数は少なくても倍以上うるさい。大学生の中に店長や僕が混じって一緒に騒いでるし、先輩とか後輩とか入り交じって飲んでるし、すごく楽しそうで。そういうのって毎日の中で醸成されるものだし、きっとこれはきっと現店長始め歴代の店スタッフが培ってきたものなんだろうな。商売は上手く行くときも行かないときもあるけれど、僕らはこの店がこういう店であることに誇りを持っているし、僕らがこうであることがとても好き。
毎年、送別会の様子を眺めながらそんなことを思ってる。今年も思ってた。
まあまたいずれ。
送別会のあとはいつも切ない。ずっと一緒にいたやつらがいなくなるのは寂しい。まあ別に今はいつでもLINEなりSNSなりで繋がっているし、気になるなら連絡取れば良いだけなんだけど、なかなかね。声って掛けづらいじゃん?特に相手が女の子だと、珈琲でさえ誘うのに躊躇してしまう。別に下心とかなんもなくても、どうしてもね。(「もやしもん」3巻より)
それに会って飲んでも楽しいけど、一緒に働くことがないというのがそもそも寂しい。バカみたいなこと言い合いながらむちゃくちゃ真剣に働くのはすごい楽しいんだよ。あれはちょっと説明出来ない。
でもまあ、長く勤める社員てのは毎年そんなんだったんだろうな。この感覚のもっと大きなやつが学校の先生なのかも知れない。まあ先生の感覚は僕にはよくわからないんだけど。多分みんなも何年かしたら気付く、大人になったあとにこういうことを感じることはほとんどない。変わらないままゆっくり歳を重ねていく日常が続いていく。そこでは結婚したり、子供が出来たり自分の様々な変化はあるけれど、こういう感覚で区切りが付くことはない。振り返ってみて、そういうことだったんだなーって思う。
つーかあれだ、こういうことを考えるのも僕が歳取ってるからだろうな。若い奴らにはこれからの社会人としての生活が広大に広がっているわけだから、こんな感傷にひたる必要は無くて新しい生活を全力で楽しめば良いだけだね。んで、40歳ぐらいになったら、ちょっと振り返ったら良いんだ。まあそんときには僕はもう60歳近いけどね。時間て残酷だわ。
毎年この時期には色んなことを考えるけど、今年はこんなことを思ってた。