タバコの増税が相変わらず微妙な件

昨日見かけたニュースから。

政府が、東日本大震災からの復興策の財源として、たばこ税率の引き上げを検討していることが6日わかった。

 菅首相の諮問機関である「東日本大震災復興構想会議」の提言を受け、政府は所得税、消費税、法人税の「基幹税」を臨時増税して復興財源を賄う方針だが、大幅な増税には強い反発が予想されるため、国民の反発を比較的受けにくいたばこ税の増税も検討対象に加えることにした。

 政府内には、たばこ1箱当たり最大50円程度増税し、増収分を全額、復興財源に充てる案が出ている。早ければ来年度から実施したい考えだ。1箱50円増税した場合、販売量が減らなかったと仮定すれば、最大で年2000億円規模の増収になるとみられる。

 たばこ税は2010年10月にも1本あたり3・5円増税され、メーカーによる本体価格の引き上げと合わせ、1箱当たり平均で100円を超える値上げが行われた。
(2011年7月7日07時36分 読売新聞)
 

税収のためなのか国民のためなのか、実施の時点でコロコロと根拠を変えることで、
以前からきもさ全開のタバコ増税ですが、今回は東日本大震災の復興のためですってよ奥さん。
消費税みたく国民全体からあまねく公平に集める税収を復興に回すというなら解りますけど、
喫煙者のみから集めた税収をってどういう理屈なんでしょうかね。
目的税だろうがなんだろうが財布に入っちゃえば同じではあるんですけど…なんか気持ち悪い。


根拠がコロコロ変わるのは、財務省と厚生労働省とがそれぞれの都合で勝手気ままに発言してるからでしょう。
仮に本気で国民の健康を心配するんだったらアイスランドくらいのことをやればいいのにと思うんですけど、
そこまでの決断をする度胸はこの国にはないんだよなぁ。

【ロンドン時事】たばこの販売を原則禁止し、医師の処方箋がある場合のみ購入できるようにする法案について、アイスランド議会が審議を始めることになった。公共の場所での全面禁煙を目指す10年計画の一環という。
 英紙ガーディアンによると、保健相経験者らの議員立法によるもので、法案では一般の店でのたばこ販売を非合法化。薬局でだけ20歳以上の人が購入するのを当初は許可し、最終的には処方箋を持つ人に限って販売を認めることにしている。(2011/07/06-06:26)
 

まぁ個人的には、自分が元喫煙者であるというのもあるし、
友人にも喫煙者が多いこともあるので、喫煙に対してそれほどネガティブなことは思っていないんですけど、
1箱500円程度にしてお金のない若者が吸えないようにするとか、
発ガン性を抑えたタバコを開発する、そのために成分に対する基準を厳しく設けるとか、
そう言うことを考えても良いんじゃないかなぁとは思います。


非喫煙者が煙草の煙を押しつけられないような、
また喫煙者がそれだけを理由に差別をされないような、
そんな社会になればいいのになぁ。