珍しいビールがたくさん揃ったBarが左京区にあり、関係の深い近隣の酒屋「リカーショップASAO」の常連だったこともあって、まだ学生だった頃にたまに行っていました。名前は「FLYING KEG」。輸入品でありどれも安いとは言えませんでしたが、とにかく多い品揃えと的確な寸評、雰囲気の良い調度とであまりビールを知らなかった自分にも十分に楽しめる良いお店でした。
社会人になって引っ越してからは足が遠のいてしまって、ここ10年で2回くらいしか行っていませんでしたが、先日店の前を通りかかったら「貸店舗」の看板が。そうかー店閉めちゃったのかーそういえば、前回行ったときも、店入ってから帰るまでの何時間かひとりもお客さん来てなかったもんなぁ…そういえばマスターも昔に比べて偏屈っぽくなっててそのせいもあったかなぁ、なんつて思っていたのですが(多分平日夜でたまたま入ってなかっただけでしょうけど)、元店長によるとどうやら赤字で閉店ということではなくて、ざっくり言えば「家庭の事情」ということのようです。
来る2010年度3月より「FLYING KEG」は、当店西100メートルにあります「リカーショップASAO」内に於きまして小売業に営業形態を変更させていただく事になりました。
多くの方々はご存知だと思いますが、私自身昼間は実家であります「リカーショップASAO」で主に色々な飲食店へビールや食品を配送する業務に携わっております。
おかげさまでこちらは順調で、得意先も着実に増えて参りました。
ただ、こうなると昼間の業務に時間がさかれ、配達が完了する時間も遅くなりKEGの開店時間にも影響が出てきました。
全くの部外者からすれば、儲かってたんならBarに専念すればとか、どっちか人雇えばなんて思ったりするのですけど、実家であるASAOでの業務を辞めるわけにはいかないとか(実家だったんだ!)、人雇うほどは儲かってない(バイトをひとり雇うということは、時給700円、1日5時間勤務として月10万円が必要ということ)とか、止むに止まれぬ事情があるんでしょう。
ただ僕個人としてはとしては「ビールが手にはいる」ということではなくて「カタログを見て気になったビールを注文してその場で飲める」というところが利点だったんですよね。ぶっちゃけ、ビールを知るとか買うとかだけだったらネット経由でいくらでも出来るんで。そういう味わいがあるからこそのBarだったわけで、Bar形態では無くただの売り場になってしまったらそれはなんというかもう価値なんか無いんですよね…ビールの品揃えが豊富なヤマヤじゃないかという話で。リカーショップ内でのビールコーナー、それは名前だけであってもう「FLYING KEG」ではないですからね…返す返すも残念です。
いや、10年で2回しか行ってないヤツにはそんなこと言う資格なんか無いですけど。
こんなことなら売上に貢献しておくべきだったなぁ。
「変わったビールを飲む」というだけであれば各国料理店(タイ料理、ベトナム料理、イタリア料理、など)に行ってその土地のビールを飲むというのはありますし、ベルギービールだったらオシャレな店にはあったりするんですけど、どうしても限界があるんですよね。みんなが知ってるやつしかない。あ、でも、河原町六角東入るの南側に確か「世界のビール」をたくさん取りそろえた店があったような…(VOODOOの向かい)
今度行ってみようかな。