やっぱりデパートの接客指導は凄いと思うんだ

僕の仕事の帰りが遅いので、普段の食事の用意は共働きにもかかわらず同居人に任せっきりなんですけど、せめて休みの日は食事の用意をってことで買い出しに出掛けてなにがしか作ります。夕食と、来週のお弁当用に2品くらい。


買い出しに行くのは、高島屋京都店、藤井大丸の地下の食品売り場と、ダイエー系スーパーのグルメシティ(旧サカエ)、24時間スーパーのフレスコ(本社京都)。それぞれ特色があって使い分けてるんだけど、接客に関して言うとだいたいこんな感じになってる。


高島屋 > 藤井大丸 >> フレスコ >>>>>>>> サカエ


高島屋、藤井大丸の接客が気持ちが良い一方で、サカエの接客は死をも恐れぬレベル。やっぱりねぇ、なんだかんだ言ってその辺のデパートのノウハウって言うか意識の高さって凄いよね。単体の利益で考えればそんなの過剰で非効率かも知れないけど、素晴らしいんだから仕方ない。

高島屋の凄いところ

まず、高島屋のレジのシステムがその辺のスーパーとは違う。

普通のスーパーのレジのシステムって、こんな感じ。

  1. 客がかごに入れた商品を持ってレジに向かう
  2. 店員が商品をレジに通して精算
  3. 料金の受渡し後、客がカゴを持って梱包場所に移動
  4. 袋に入れるなどして帰る

別に何もおかしいところはない。でも高島屋はこんな感じ。

  1. 客がかごに入れた商品を持ってレジに向かう
  2. 店員が商品をレジに通して精算
  3. 料金の受渡し → その間に店員が商品1つずつ丁寧に袋に入れてくれる
  4. 袋を受け取って帰る

最初見たとき、デパ地下ってのは金無駄に使ってるなぁと大層呆れた。このおかげでレジには行列が出来てるように見えたし、梱包のために1レジ当たり2人(1人が研修中の場合は3人)が張り付いてるし。でも、買い物客という視点で商品をよく見てみると別にその非効率が値段に跳ね返ってきているようには見えない。むしろ、良いものが安く売られてるし、他では見かけないような珍しいものがそれほど高くはない値段で置かれてたりする(例えば関西では葉生姜なんて殆ど見かけない)。レジが遅くて行列が出来てるように見えたのは、単純に客が多いからであって、レジ処理自体は袋に入れるという行為を含めても相当早い。


さらにデパートらしいなぁと思ったのは、売り場のスタッフの客に対する接し方。ある日食料品売り場でもの凄いギャルっぽいしゃべり方を聞いたので、なんだ?と思って振り返ったらそれは高島屋の店員だった。へーこんな子もいるのかーと思ってちょっと見たら、その子は単に話をしているわけじゃなくて、体が不自由なおばあさんのために車いすを押してやり、要るものを聞いてかごに入れてあげていた。えーそんなの、スーパーとかで見たこと無いぜ。しかも声がキンキンしてるから目立つけど、喋ってることは凄く親切でそれがもの凄く和んだ。うん、君はそれで良いと思う。素直に尊敬する。

スタッフそれぞれ仕事があって忙しいから、おばあさんへの接客はその子のアドリブと言うよりも店の方針なんだろうなとは思う。だから、その子が特別に凄いと言うことではないかも知れないけれども、普通薄利多売を目指す食品売り場でそんな光景無い。と思う。スーパーやコンビニなんかとは根本的に接客の考え方が違う。むしろ、ホテルのコンシェルジェとかに近い。プロフェッショナル。




グルメシティの終わってるところ

一方で、接客がいつ行っても最低最悪なのはグルメシティ。新京極六角に店舗があるんだけど、あそこは酷い。酷いって言うかむしろ凄い。

売り場のおばちゃんは親切な人もいて、普通のスーパーみたいな感じなんだけど、普通のスーパーと違うところは売り場のスタッフがものっ凄く少ない。地上3階地下1階だけど、レジを除けばフロアにいるのは各階1人くらい。相当、経営厳しいのかしら。だから売り場のおばちゃんと会わずに帰る日の方が多いから、そもそも接客が存在しない。他のスーパーではさすがにそこまではないね。


でもって、最悪なのが1階のレジ。

高島屋と同じくレジには長い行列が出来ることがしばしば。でもその中身は全く違って、レジスタッフが見事なまでに無能揃いで一人の客を“処理”するのに高島屋の3倍くらい時間が掛かってるから。もちろん愛想もなければ手際も悪い。このことは繰り返し「お客様の声」コーナーで文句言われてて(レジの誰々の態度が悪い、など。実名は消されて掲示されてる)、そのたびに店長が謝ってるんだけど特に改善させる気は無し。ていうか多分、教育する気すらないんだと思うんだよね。

空いてるレジはピーク時で大体4,5ヵ所。レジはそれぞれ1人ずつ。入ってるのは半分が50代くらいのおばちゃん、もう半分がアジア系の外国人。たまに男性。一番使えるのはおばちゃん、次が外国人、最後が男性(ただし管理職っぽいおっちゃんは除く。この人は手際がよい)。

おばちゃんは、大体は何ヶ月かで一通り仕事は出来るようになる。愛想は皆無だけど。
外国人は大体7:3くらいに分かれて、7の方は完璧にやる気の欠片も愛想もなく、定時までそこにいる人形。3の方はやる気はあるんだけどなにぶんきちんと教えてもらってないから一生懸命やっても上手くできなくてどんどんブルー入ってるような人。日本まで来た外国人にトラウマ植え付けて帰すなよ…トロさに苛つきながらも抱きしめてあげたくなる。クソっ、罠か!
男性は、今まで2人くらい見たけどどっちも脳の回転がゼンマイで出来てて頻繁にねじを巻き直さないと動かなくなるような種類の奴。誰か後ろでずっとねじ巻いてやれよ。


京都の街中にはスーパーが少ないのでグルメシティが無くなると困るんだけど、もし後にまともな普通にスーパーが入るんだったら、いつ潰れてくれても良いと思う。「そこにある」以外の価値はない。




藤井大丸とフレスコは

この2店舗は普通。何も引っかかりを覚えることなく買い物を終えることが出来るし、藤井大丸はローカルデパートの、フレスコはローカルチェーンの良さをそれぞれ出してると思う。藤井大丸は高価なものからそこそこ安いものまで幅広く揃えて、活気溢れる感じで訴求してくれるし、フレスコの方はもっと地元に根ざした感じのきめの細かさというか安心感のようなものを感じる。それぞれ、自分たちの色をよく分かってるなーと思う。

ただまぁ、フレスコについては、同じフレスコでも店長の方針によって随分違うんじゃないかって言う気もする。チェーンとしては珍しいけどね。川端御池にある川端店は商品の取りそろえから店の雰囲気まであんまり良いとは言えないけれども、衣棚通丸太町の丸太町店は魚の取りそろえがアホかって言うほど充実してるし、店の雰囲気も良い(多分これはその店の客層なんかも関係してるかも。丸太町店は年配のおばちゃんが多いからね)。




値段も大事だけど、やっぱり接客も大事ね

不景気だし、経費削減ってことで特に経営の苦しいところは人件費を筆頭に人的コストをガンガン削っていると思うんだけど、実際どちらが顧客満足度が高く伸び白があるかって言うとグルメシティじゃなくて高島屋だと思うんだよね(食品売り場に限った場合ね)。

もちろんコスト掛ければいいんじゃないんで、経営判断は難しい所だろうけれども、デパートは経営が今後如何に苦しくなろうとも、自らを支えている大切な部分だけは大事にしていって欲しいと思いました。

終わり。