コンプレックス。

人には、うだうだ考えるヤツと、さっさと行動するヤツとがいて、前者の代表は僕にとっては、僕自身だ。
前者のような人間のうち、一部の人間は僕に対してコンプレックスを抱く。特に持論を展開しがちな人ほどその傾向が強く、僕との距離が中途半端(友人といえるが特に親しいというほどでもない)な人によく見られる。
彼らが正しいと信じ、行動の基本方針にしてきたことや、主張していることに対して、僕はほぼ反射的に、矛盾を指摘したり、問題提起したりする。そのつもりがなく、何か他のことに対して発言したときに、偶発的に影響を与えることもある。彼らにとって、彼らの持論は、彼らなりに経験から学んだり悩んだりして、ベストだと考えていることだから、抵抗は大きい。だが指摘は事実でもある。または、自身の常識を激しく覆す。そのときにコンプレックスは生まれる。
コンプレックスは必ず対抗意識につながる。
彼らは、僕のことが好きか嫌いか、そういう感情とは別に、僕に対して、隙あらば僕を否定しよう、という態度で接する。時には気を引こうと大風呂敷を広げたり、反抗的な行動を取ったり、これみよがしに行動したりする。僕も人間だから、平気ではない。でも、そうした行動には過敏に反応しないようにしているし、できる限り放っておく。それを、冷たいと見られたり、嫌われていると見られたりするのは、本意ではないけれど、でも、僕の決めることではないし、説明したってたぶん伝わらない。恐らく、意識的に、対抗的な行動をしているわけではないから。
僕は、こうした人々を嫌っているわけではない。もちろん、嫌いな人もいるが、人によっては好きな人もいる。こうした行動がその人のすべてだとは思わないから。ただ、時々、こうなった時に、うっとおしく思う。