Long for Korean

韓国サッカーは強くないといけない。いつまでも格好良くいてほしい。
このところ、ずっと思う。
正直に言って、韓国という国も、韓国人という人達も、当然そのサッカーも、昔は大嫌いだった。確かに僕は日本人だけど、そして、僕の曾祖父や祖父の世代が過ちを犯したことはそれも事実だし、それを否定するつもりは更々ないのだけど、でも、僕の正直な感想は、そういう態度とはかけ離れていた。ようするに、僕が既に憶えていないことを、いつまでもいつまでも言い続け、文句を言い続け、謝罪してもどうせ満足しないのに、いつまでも謝罪を要求し、そして何かって言うと日本と日本人を目の敵にする…だから、常に日本より強いと声高に言い続け、しかも実際に日本を阻む大きな壁となってきた韓国サッカーも、大嫌いだった。
でも、最近、少し、いや、だいぶ変わってきたと思う。
2002年W杯の日韓共催が決まり、韓国に対する思いが少しずつ変わってきた。それは、例えば、金大中大統領の、対日政策の変換やなども影響があるのかも知れない。でも?日本サッカーに対する余裕なのか?わからないけど、シドニーオリンピックや、アジアカップを通して伝えられる韓国の不振と、自らの目でテレビを通してみた韓国サッカーのひどい有様を前に、僕は気付いた。コンプレックスかも知れないが、強くて、格好いい韓国サッカーに、実は憧れに近い物を抱いていたんじゃないか?と。
いや、日本が負けてもらっては困る、だから、12/20の日韓戦、退場で1人少なくなった韓国相手に引き分けで精一杯だった日本に対しては、正直不満だった。でも、不振を伝えられていた韓国サッカーの、強くて速くて、格好いい姿、それは例えば洪明甫の姿だ、日本とは指向が違うから、きっと遠い将来を見ても、その強さや、格好良さには追いつけないと思う、韓国は、強くなくてはいけない、憎らしいほど、いや本当に憎んでさえいた、その強さを、彼らは持ち続けていて欲しい、そしていつも日本の前に、最大のライバルとして、立ちはだかって欲しい、これ以上近い隣国はないんだし…

(2000.12.21)