カフェオレ


「意識高い系カフェ」が少し苦手

目に入る至る所に「反原発」「憲法改悪反対」「愛されるあなたに変わるために」などといったチラシが貼り付けられ置かれているようなカフェが少し苦手です。個人の理念や主義に文句を付けるつもりは全くありません。しかし、美味しい食事や飲み物やリラックス出来る空間を求めて訪れたのに、それ以外の「雑音」が多いと、せっかくの食事や飲み物や空間を楽しめない。そういうのはインフォメーションやフライヤー置き場と、カウンターでの会話だけにして欲しいと思ってしまいます。それでリラックス出来る、充実した時間を過ごせるという人たちがたくさんいるのでしょうし、僕が場違いだということなのでしょうけれど、理念に対する賛否とは別にどうもなんだか、ね。そういうところは居るのがツラい。

以前訪れた奈良の野菜レストラン「清澄の里 粟」さんは、その理念の高さと空間の快適さが共存していてとても素敵でした。店内には食事を楽しむ空気を壊すような余計なものは一切無く、かつ必要なだけ野菜や健康に関する資料を閲覧出来て、食事を最大限に楽しめ、かつ食の大切さについて学ぶことが出来ます。素晴らしい。「店」としての機能を考えてまず提供する食事を最大限に優先し、その上で「個人」が伝えたいことを絞って伝えるのが良いんじゃないのかなと思うのですけど(そう言えば沖縄で行ったパン屋/カフェ「水円」さんもそんな感じだった)、なかなかそこまで「店」と「個人」を両立させながら商売をするのは難しいのかも知れません。特にカフェはその形態上、「個人」が色濃く出やすいものですし。


安心食材を使うとは

「意識高い系カフェ」のことを考えていた流れでベジ系のマルシェでよく見掛けるとある安心食材カフェを思い出したので、サイトを見物しに行きました。そこは「自分たちで安全を確認した食材のみを使う」という理念のもと経営されていて、使っている食材とその放射性物質測定結果がすべて公開されています。理念は理解できます。それを強く求めるお客さんもたくさんいるでしょう。では実際にはどんな地域の食材を使っているんでしょう?例えば東北地方の食材を、安全性を確かめた上で使っているようなカフェだったらすごく尊敬できます。それこそ、安全とは何かを考えることだろうと。

結果は野菜35品目中、21品目がヤマギシ、8品目が輸入(中国産干ししいたけ含む)、以下京都3品目、滋賀、福井、北海道が各1品目という結果でした。うーん…。「安心食材を使う」という目的から考えると、ヤマギシの食品を積極的に使うというのは品質を統一しやすいという意味で、確かに合目的だろうとは思うのですけど、消費者を「教育」することを考えたら、「安全のための取り組みを行っている農家の方が全国にはこんなにいらっしゃるんですよ」というのをもっとアピールすべきではないのかな。この店が「私たちは福島県二本松市産の無農薬玄米を使用しています」「宮城県産ブリを使用した海鮮丼です」と言っていたら超絶格好いいと思っていたのですけど、そういうわけではないのね。そうか。そこまでじゃなくても、中国、四国、九州、沖縄と日本は西にも広いわけで、他にいろいろ使うべき食材はあるんじゃないのという中でヤマギシズム。うーん。


こういうのは基本「論理」ではなく「感情」なので(「論理」という外装を求める「感情」と言ってもいい)、外部からあーだこーだ言うことに何の意味も無くて、その「感情」が鎮まるのを待つしか無いのですけれど、食の嗜好上そういう店を訪れることが頻繁にありちらちらと視界に入ってくるのを見るにつけ、なんだかなあと思ってしまうことがあるのです。大事な取り組みなんですけどね。大事なことをしている人もたくさんいるんですけどね。いるんですけどねえ。