Nothing leads me to.
13年間生きていた犬が死んで、昨日で1年、でした。 実家を離れて以来、会えても年に数回だったので、 そんなにすぐ側にいたわけではないけど… それでもやっぱり、確かに、心のどこかに居場所がありました。 少し、感じたのは、 実家に帰省する理由が、なくなっちゃったなぁ…ということ。 別に家族と仲が悪いわけではないけど、 相手が人間なら、電話ででも話せるし、 近況を知らせることも出来る。 ほんの数時間で、京都に来ることだって出来るしね。 でも、相手が犬だと、 会って、話してみないと、何も伝わらないんだよね。 僕はきっと、 彼女に会うために、帰っていたんだろうな、と。 今が特別、ということではなくて 去年の夏も、今年の正月も、春も、感じたけど、 実家に向かう、きっかけが見つからない。 家族に顔を見せてあげればいいじゃない、ってそれはそうなんだけど、 もちろん、そうしたら、 特に何もなくても、喜んでくれると思うけど、 やっぱりね、何とも言えない、寂しさ…手持ちぶさたな感じが、 どうしても残ってしまう。 去年の昨日、 その日はちょうど、SWITCH-OVERの日だった。 彼女が死んだ、3時頃、僕はちょうど、レコードを掛けていた。 僕が、心配と諦めを抱えながら、静かな甘い曲を掛けてるときに、 彼女はここからいなくなったんだ。 ウェラーズの、青白い光の中で、 その曲が旋律を残したまま、 フェードアウト、していくように。