遺書。
read me
こうしていま、死に向かってるわけだけど、
人間は常に死に向かってるわけで。
泣きながらこの世界へと出てきて、
行き着く先は必ず死。
それがちょっとだけ、早く来ただけのこと。
お世話になった人に感謝したいのだけど、
それを始めると、全10巻の長編になっちゃうんで
一言だけ。
楽しかった。ありがとう。
今思い返しても、ひどくいい加減に、
そしてある意味生真面目に生きてきたと思う。
自分と自分の板挟みになる自分。
どちらも否定したい。
そんな毎日でした。
ま、みんなそうだよな。
僕の持っている(現時点で)ものは、
全部みんなにわけたいと思う。
ターンテーブル欲しい人?
んじゃ、ま、欲しい人に。
服は、どうせよれよれだし、
できれば京都大学馬術部に寄付してください。
きっと、重宝されると思うし。
冷蔵庫や、電子レンジは独り暮らしの人むけに。
レコードは…
みんなで適当に選んで、残りは捨てちゃってください。
ただ、PCだけは、親に。
誰かにあげたいのはヤマヤマなんだけど、
中に入ってるモノはなるべく人目に晒したくないから。
僕を今まで愛してくれてありがとう。
僕はもうあとちょっと、
次の瞬間くらいにこっちからは見えなくなるけど、
ま、たぶん成仏できずにその辺にいると思うから。
困ったことがあったら言ってや。
なんとかするわ。
時間ももう、あまりないみたい。
じゃ、行くね。
今まで、本当にありがとう。
両親、そして妹へ。
いろいろ心配掛けてごめんなさい。
生まれたときから結局変わらなかった。
何もできませんでしたが、
息子は、兄は、心から、感謝しています。
これからの人生により多くの、幸せがあることを。
じゃ、またね。
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