フリーターとしての労働時間の組み立て方。

忙しく仕事をしている女性会社員のイラスト
すべてのフリーターがこんなこと考えながら働いているわけではないとは思うけれど、サラリーマンだったら絶対しない考え方なので、フリーターであるうちに書き留めておこうかと。



まず第一に、目標金額を決める。

どんな人であれ、毎月ある程度の固定出費というのはあります。僕の場合であれば、

  1. 家賃
  2. 水道光熱費
  3. 携帯電話など通信費
  4. 食費
  5. 住民税・健康保険・厚生年金
  6. 定期契約しているサービスの月額料金

などで、ざっくり15万くらいですかね。少なくともこれだけ稼げば1ヶ月は何とか生きて暮らせます。これ以下になってくると、携帯電話などを1つずつ諦めていくことになります。

もちろん必要最低限であれば十分というわけにはいかないので、これにいくらか余裕を持たせる必要があります。これは「収入に合わせた生活を送る」というレベルの話ではなく、もっと低い水準の話。憲法に記載されたいわゆる「健康で文化的な最低限度の生活」を送るために必要なコストはどれくらいか?という話。

そういったことを考えると僕の場合、最低限月20万くらい、出来れば23万くらい稼げれば何とかやって行けそうです。これが稼ぎのとりあえずの目標。


次に、必要労働時間を計算する

時給で働く人間が月23万を稼ぎ出すのはなかなかに困難です。京都の場合、時給は高くても1,000円くらいなので(きつい仕事や長期契約などを除く)、23万を稼ぐのに必要な労働時間は230時間です。1日8時間週5日働く人であれば月の所定労働時間はおよそ170時間前後なので、それに加えて60時間ほどの時間外労働を行うと考えるとわかりやすいです。

もし何らかの技術・知識があって、最低賃金よりよい給料をもらえるのであれば、それに応じて労働時間を減らすことが出来ます。例えば時給が1,500円なら労働時間は153時間、2,000円なら115時間で済みます。もちろん時給2,000円で230時間働けばめっちゃ稼げるという考え方もあるけれど、労働時間が長いのはシンプルにしんどいので、時給が高い=労働時間を減らせると考えるのが現実的です。


最後に、バランスを取る

よほど良い時給を貰っているのでない限り、ダブルワークは必須です。特にフリーターは人件費の「調整弁」になりやすいので、複数の収入源を得てリスクテイクすることは大事です。十分な給与をもらって正社員で働く、それが出来るのであればそれでも構いませんが、仕事以外にアクティビティがあり、固定化された働き方が難しいという人もいると思いますし、それがベストかはなんとも言えないところです。

もしメインが時給1,500円・サブが時給1,000円だった場合には、メインを月120時間(1日7時間、週4日程度)、サブを月50時間(1日4時間、週3日程度)とすれば目標額は達成できます。逆にメインが時給1,000円でそれを補うためにサブで時給1,500円の仕事をするといった場合には、メインを月150時間(1日7時間、週5日)、サブを54時間(1日4時間、週3日)とすれば達成できます。

このあたりはサブのキツさやメインの仕事の時給、それぞれの労働条件なども考慮する必要があるので、人によってバランスの取り方は変わるとは思いますが、「目標収入を確保しつつ、自分が使える時間も確保できるようにする」という目的は変わらないはず。やみくもに労働時間を伸ばしてもしんどいだけなので、ある程度割り切って労働時間を調整することはとても重要です。


お金はとても大事

フリーターをしている人にも色んな人がいると思いますが、何か目標があって自分の時間が必要で、柔軟な働き方をしたいと思っている人たちがもっとサポートされる世の中であって欲しいと思うと同時に、すべてのフリーターに労働意欲があるというわけではなく、ちょっとした稼ぎと安価な労働力・簡便な作業という需給一致によって賃金水準が低く保たれるという現実もあります。

自分は少し手に職があるのでなんとかなっていますが、もしこういう自由な働き方をしたいと思っている人は、自分がやりたいことと並行して収入を得るための技術習得も行うことで、最終的には収入の安定、時間の確保に繋げることができます。まああんまりそちらに傾倒して主従逆転したら本末転倒なんですが……時間を作るのは結局お金なので、その意識を持つことは大事です。


みなさんが、柔軟で自由な働き方が出来ますように。