2024/04/01から最低賃金が$16 → $20
カリフォルニア州の最低賃金は2017年以降、着実に上昇を続け、1年で1ドル上がることも多かったためだ。現在の最低賃金は時給16ドル(約2420円)となっている。
カリフォルニア州、時給暴騰でついに「3000円」に 時給爆上がりで店長たちが今懸念していること | The New York Times | 東洋経済オンライン
ところが、その最低賃金は4月1日にはカリフォルニア州のほとんどのファストフード店で時給20ドル(約3000円)に跳ね上がり、アメリカで最も高くなる(これを上回るのは、多くの被雇用者の最低賃金を20.29ドルに設定しているワシントン州シアトル郊外の小都市トゥクウィラだけだ)。
物価が高いのはわかるけれどもそれにしたってなんだその最低賃金。日本がだいたい1,000円ぐらいなので、3倍。月給35万を時給換算すると約2,200円なので、日本の正社員よりもカリフォルニア州のアルバイトの方がたくさん稼いでると言うことになりますね。
……いや無理だろ。
自分が飲食店やってて、ピークタイムを中心にアルバイト雇いたいなと考えて、平日1人3時間、週末2人6時間で、週27時間雇ったとするとそれだけで週8万、月24万。どれだけ儲かってるかにも依るけど、個店でそんな額自分にもなかなか払えないような気がします。日本じゃ無理。アメリカは違うな、、、と思うけれど、当然アメリカの経営者だって無理は無理でした。ですよね。
苦悩するみなさん
新しい最低賃金によって毎月の経費は3000~4000ドル増える。バイナムは8人の従業員全員の雇用を維持したいと考えているが、収支を合わせられるかわからないと話す。
カリフォルニア州、時給暴騰でついに「3000円」に 時給爆上がりで店長たちが今懸念していること | The New York Times | 東洋経済オンライン
従業員の1人、ホスエ・レイエスは、10年以上にわたり断続的にこのレストランで働いてきた。
人生の大半をファストフード店で働いてきたレイエス(35)にとって賃上げは助かるはずだ。しかし、レイエスは、やがて仕事の奪い合いが激しくなり、職を維持するのが難しくなるのではないかと恐れている。
マルケスは1990年代初頭にカリフォルニア州サンノゼで、ホットドッグチェーン「ウィンナーシュニッツェル」のオーナーになった。現在は同地域でほかにも2店舗を構えており、3店舗合わせて45人ほどの従業員を雇っている。
カリフォルニア州、時給暴騰でついに「3000円」に 時給爆上がりで店長たちが今懸念していること | The New York Times | 東洋経済オンライン
マルケスはオーナーとして毎週毎週を生き抜くのが精一杯で、駐車場の再舗装やペンキ塗りといった設備改善のために使えるお金はほとんど残らないと話す。
(中略)
マルケスによれば、従業員の60%がフルタイム、残りがパートタイムという現在のスタッフ構成で営業を続けると、今回の最低賃金引き上げで1店舗あたり毎月4500~5000ドルのコスト増になるという。
当たり前ですけど経営資源には限りがあるので、人件費がそれを超えて高くなったら、人を減らすか少なくとも1人あたりの労働時間を減らさなければなりません。変わらぬ労働環境を維持できた人は「勝ち組」としてメリットを享受できるけれど、そうではない人はシンプルに職を失います。10年前に$8だったベイクドポテトが$20。それでもすぐに人件費の高騰を吸収できるわけではないからなあ、、
日本でも賃上げの動きが活発化していますが、当たり前だけど、企業が支払う平均賃金が上がれば万事解決するわけではないんですよね。それは巡り巡って物価押し上げという形で我々に返ってくるわけで、そしてそれで影響を受けるのはまさに庶民であり貧困層なわけで、無邪気に「企業は賃上げを」とか言ってる人はほんとにわかってんのかなとこのニュースを見て思ったりしました。年金生活者とか真っ先に生活が立ちゆかなくなりますけど、良いんですかねそれで。
日本のデフレも低賃金も問題だけど、こうなってくると何が正解かってわかんないですね。庶民としてはただ目の前の仕事をこなして一生懸命、日銭を稼ぐしかないんですけども。