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なんというかですね、立て続けにそんなことがあったんですよ｡専門的な知識に関する質問で、- 先方の状況をある程度聞き取らないと答えようがない質問
- 状況について詳しい調査をしないと答えられない質問
- 先方が利用しているサービスのドキュメントを探して読まなければ答えられない質問
みたいなのを、特に報酬が支払われるでもなく「知ってるかなと思って」みたいな感じもしくは「アフターサービスでこれぐらいタダでやってくれるよね」みたいな感じで無造作に投げられるみたいなの。一緒にお仕事させてもらった人とかで別に知らない仲でもないのだから答えてあげれば良いじゃないの、みたいなお人好しな気持ちもありつつも、経験上これを良しとすると一生便利なカスタマーサービスとして使われるのがわかってるんですよね。それは避けたい……
海外では「タイムチャージ」と言うそうです
国によっても人によっても差はあるらしいんですが、契約社会であるアメリカ、ヨーロッパではビジネス上の問い合わせに対してタイムチャージを乗せた請求書が送られてきたり、これ以上はお金掛かるよって言われたりすることが多いんだとか（逆に中国とかは無料でいくらでも答えてくれるらしい）。日本だと問い合わせの流れだからとかついでだからとかで請求しないことことがありますが、そういう場面でも細かく請求してくるそうで。自分が何を売っているのか（売っているものは「時間」や「知識」）ということに対する意識が高いみたいです。思えば海外だとアフターサービスとかカスタマーサポートとかでさえ有償だったりしますよね。
僕個人についていえば、別に自分を高く売りたいとか、ただで仕事なんかやれないとか言いたいわけじゃないんです。実際、仕事の中での問い合わせについてはタイムチャージを請求しないことの方が多いです。でもなんだろう、世間話みたいな感じで専門的な知識を要求しちゃうのは違うと思うんですよね。だからといってヨーロッパみたいに「それお金掛かりますよ」って正面切ってはなかなか言えない。ましてやあとで請求書送りつけるとかもなかなか難しい。どうすれば。
「無料範囲」を自分で設定すればいいのかも知れない
きちんと伝えるのは難しいですが例えば、専門知識を求める問い合わせをメールでもらったとき、その場で調査無しで10分以内に書ける文書については無料で応じる
みたいな感じの基準。問い合わせの内容が、
今使ってるこのサービスでこういうことやりたいんだけど、どんな会社と契約してどんな設定をどこにやってどう運用していったらいいんだろう？
だったとしたら、
そういうサービスを検索して比較出来る会社があるので、そういうところを参考にしたら良いと思います。設定については会社によって変わるので、その会社の担当者に自分の環境を説明してドキュメントをもらうか、サポートに指示を出してもらうかしながら設定していけば良いんじゃないでしょうか。
もし設定のやり方がわからないようであれば、会社が決まったあとにまた連絡をください。作業のための見積もりを作ってお送りします。
という感じ。メールを書くだけの部分についてはタイムチャージはもらわないけど、それ以外の部分については有償になりますよというニュアンスです。頭から「お前ただで答えろって言ってんのか」って言ったらこじれるし、無料で全部やるのは違うし、このぐらいが適当なラインかなあ。
専門知識やスキルをもうちょっと大事にしたげて
このテーマの話は、昔から良く話題になる事例、漫画家に「ちょちょっとここに良い感じのイラスト描いてよ」とか頼んじゃうヤツとかと同じです。出来るでしょ？みたいな。出来るけどもそのスキルはその人にとっての「商品」だからさあ。せめて対価は払いますということは伝えてあげて欲しいんですよね。結果的に先方が「今回は楽しみでやったんでお代は結構ですよ」と言ってくれることがあったとしても、依頼する方から「これ自分の経験にもなるしタダで良いでしょ」みたいな感じで言うのは違う。
僕に起きた出来事はそんなブラックなことではなくて、無意識にそういうのをしちゃった知人を諭した程度の話なんですけど、専門知識やスキルに対する世間の意識はもう少し変わっても良いのにねとは思います。昔よりはだいぶマシにはなってきたとは思いますけどね。
ちなみに自分で飲食店を持つことになったら、看板かメニューかの題字を知り合いの書家さんに依頼しようと密かに思っています。対価？もちろんしっかり現金で払いますよ。しっかり払うんで、最高の仕事をバキッとして欲しい。いつになるかわかんないですけどね……（それまで連絡先変わらずに繋がっていられるだろうか）
