「かじくる」は静岡弁

静岡県のキャラクター
蚊に噛まれたところが痒くなってついかき崩してしまったみたいなシチュエーションでうっかり「かじくっちゃってさ」と口にしたんだけど、奥さんに指摘されて気付いた、「かじくる」ってそうか静岡弁だったんですね。静岡を離れてもう26年、静岡弁が口を突いて出ることはほぼないので自分でもかなりびっくりしました。



静岡出身のみなさま、「かじる」は方言です。

東京弁での「かじる」は基本的に
「リンゴをかじると歯ぐきから血が出ませんか?」のように、
「歯でかんで削り取る」の意味。
「(かゆいところを)かく」の意味はないのです!

【方言】第1回 「かじる」: TNC静岡ジモティーズ


なぜか我が家では「かじる」ってのは言わなかったので、「かじる」といえば「りんごをかじる」以外の意味には感じないんですけど(静岡県内の地域差の問題かしら)、「かじくる」のほうは結構常用してました。「かく」というよりは「かきむしる」みたいな方がより表現として近いかなあ。ちょっとカリカリするのはたぶん静岡人でも「かく」っていうと思うので。


【かじる】 
[他動詞] [ラ行五段活用]
共通語では、「歯で削り取る」といった意味しかないが、静岡においては「かじる」あるいは「かじくる」で、「(爪で)かく」「ひっかく」の意味になる。使う機会が限定される言葉であるためか、方言であることが露呈することが少なく、共通語だと思っている静岡人も多い。東京で使って意味が通じず、愕然としたという体験がしばしば見られる。

【方言】第1回 「かじる」: TNC静岡ジモティーズ


なるほどね、確かにあんまり日常で口にしないもんね。道理で気付かんわけだ……そうかそうか。



静岡市は方言少なめなんです

静岡の言葉って7割ぐらい標準語と同じ、残り3割もイントネーションが違うぐらいであからさまに方言っていう単語はそんなにないと僕は思ってるんですけど、「かじくる」が26年ぶりに方言として認識されたことを思うと以外に他にもあるのかも知れません。僕が静岡市出身だからかな。

地方に行けば行くほど静岡弁もキツくなっていくし、方言を紹介する書籍やサイトで掲示されている「静岡弁」って日常でほとんど聞いたことないんですよね。祖父なんかは袋井の出身だったから、結構きつめの静岡弁使ってたけど。そういう意味では僕はあんまり静岡弁をよく知らないのかもなー。