株式市場を見てもわかるようにバイデン優勢でリスクオンモードである。だが、中長期的にみてドル安円高方向へ動いている。これは円高ではなくドル側の要因によるドル安の動きだ。
リスクオンでもドル安円高、いつまで続くのか | 市場観測 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
(中略)
ドル安が長期間続く要因として、3つある。FRBがゼロ金利政策を続けることに加え、さらに今回の危機でアメリカは財政も日本以上に大幅に拡張しているので、期待インフレ率が上昇して、実質金利がマイナスとなっていることだ。そのため、日米実質金利差もアメリカのほうが低くその差は拡大している。さらに、米国は経常赤字国なので、通貨は売られやすいという基本的な構造がある。2~3年はドル安傾向が続くだろう。
為替の値動きは両国の金利の差で生まれるわけですが、現在は世界中どこに行っても大体ゼロ金利なので差は生まれないはず……と思いきや、「期待インフレ率」が上昇することで実質金利はマイナスになるそう。まあそうか、将来インフレになると言うことは、将来の貨幣価値が下がるということであり、ただ持っているだけでは価値が減っていくつまり金利はマイナスということ。
日本の場合はこれだけいろいろやってみてもさっぱりインフレ傾向に振れず、何なら油断すると今でもデフレになりかねない状態であり、マイナス金利になっててもそれほど大きいマイナスじゃないってことなんですね。日本みたいな情勢じゃない国なら言わずもがな。で、その差でもってドルが全世界的に売られるので、相対的に円が高くなると。なるほどー実質金利ってそうやって決まってんですね。
そんなわけで、最近の「アメリカ大統領選挙」の最中もドル安がドンドコ進みまして、現在は104円を割り込んで102円台も見えてくる数字になっています。この傾向は新型コロナウイルスが流行しだした今年3月から変わっていなくて、ほんと綺麗に真っ直ぐに下落傾向、アメリカの情勢を見ると今後もしばらくは落ち着きそうになく、来年後半に100円割れという予想も「あるかもね」と思わされます。あるかも。しばらく105円ぐらいが続くと思ってたのにこんなことになってたのかー。
今の日本経済が円高でどれぐらい影響を受けるのか、僕にはよくわかりませんが、とりあえず、年明けぐらいに来年春夏用のTシャツをアメリカのTシャツサイトで多めに発注しようかなと思っています。
ユーロ円
英ポンド円
英ポンドと言えば昔はドルペッグか?っていうぐらいアメリカドルと同じような値動きをしていたんですが、ドルが独自の理由で値動きしている今はユーロと同じような値動きに変わっています。どちらも多少の上げ下げはありつつも、ドルほどではないですね。若干ユーロが高くなっているぐらい。金利的な面で見ても、ユーロ > 日本 > アメリカの順で安いんでしょうし、妥当か。そもそも新型コロナウイルスの影響が再び広がっているとは言え、アメリカみたいなノーガード戦法ではないからなあ。
イギリスとEUの交渉もまとまってないし、今後どんなことが起きるのか(もしくは起きないのか)さっぱり予測が付きませんが、出来ればこのまま穏便に推移してくれると良いなあ。いや、相場が穏便にすすむということは、「先行きが明るくならない」という意味になるのかも知れませんけれども。だとするならなんらかのアクションがあることを望んだ方がいいのかな。もしこの状況でEUが落ち着きを取り戻したら、ドルが一層売られることになるんだろうか。イギリスとEUの交渉が上手く行かなかったらユーロも売られて円はユーロに対しても円高ってことになるんだろうか。
うーん。為替のプレイヤーのみなさんはみんなどう言う予想をしているんでしょうかねえ。聞いたところで正解がわかるわけではありませんが、気になる。しばらく気にしておきたいと思います。