【お仕事近況】2020年10月(その2)

1月から12月までの毎月のタイトル文字
飲食店編の続きです。



平日の夜はしんどい(経営的な意味で)

久々に平日の飲食店の夜に入ったら、暇すぎてビビりました。なんですかね、お客さんの数はある程度いるんですけど、とにかく食べない。僕、グリル(居酒屋でいうところの焼き場)で主に肉を焼いてるんですけど、肉料理全く通りませんでした。ソーセージとグラタンを数回ずつ用意しただけ。どの人もビール飲みながら軽くつまむ感じ。だから前菜と揚げ物はめっちゃ忙しそうだったけど、僕のところは全然。17時に入って早くも掃除始めて、まかない食べて掃除して、片付けてラストオーダー、退勤。つまり掃除要員ですね。平日はこんな感じなのか。従業員の数を増やすことを渋るのもわかる気がしました。

正直言うとその日は東京から幹部社員が来て料理長が抜けており、シフト上は人数に余裕があるはずがギリギリになっていて(なんでディナーのピークタイムにミーティングしてるのか理解出来ないけど)、その上早上がりして東京から来た幹部社員と出掛けてしまったので、そういう予定ならもう一人バイト入れなさいよと思わなくもないわけですが。

片付けが始まる時間帯、今までの僕は大体いつもグリルで料理に追われていたので、実は掃除のやり方をきちんと把握してないんですね。入ってもう1年(休業期間があるので実質半年)ぐらい経つのに。ぼーっとしてると社員が率先してやっていってしまうので、掃除のやり方を早く覚えて先回り出来るようにした方が良いかなー。仕込みや発注などを行わない人員としては、閉店間際はそれが役目だと思うし、前からいる大学生バイトはそれ普通に出来てるので。



そういえば、ホールの接客は改善しています

入店した当時の印象を読み返してみたら、ホールのレベルの低さに呆れていました。その当時に比べると今はずいぶん改善しています。例えばお客様が店に入ってきて無視し続けるということは今はない。以前は、マネージャーが席を決定し案内し始めて初めて「こんばんは」(当店での「いらっしゃいませ」に相当)だったけれど、今は店に入ってきたらまず「こんばんは」と声を掛ける。当たり前のことだけれど、一部のスタッフしか出来てなかったからなあ。

以前に比べるとお客様からの視線を感じ取る意識も高くなっていて、前は「注文を聞いて欲しそうにしながら無言で手を挙げてスタッフを探すお客様」みたいなのを見つけ、声を出すということをやれるスタッフが限られていて、注文したいのに来てくれない状況というのがよく起きていました(つまりホールをきちんと見てない)。でも最近はそういうのがないですね。きちんとケア出来てるなという感じがあります。

スタッフが入れ替わったり、新型コロナウイルスの影響でシフトインするスタッフを制限したりした中で、そういうホール全体のサービスが底上げされたのかも知れませんね。以前に比べてかなり良い店になってきているなという印象があります。



「洋食引き出し」に何かを入れる

ただ先日から書いているとおり、社員への負担は増すばかり、一方で待遇は悪くなるばかり、具体的な方策は示されずに我慢しようと言われるばかり。これなあ、多分誰か辞めると思うんですよね。実質2番手のシェフが有名イタリア店へ移籍して以来、明らかに色んなことが回っていない中で、あと1人退職したら完全に崩壊しますよね。立て直すにはかなり出来る人を引き抜いてこないと難しい。徐々に良くなっているように見えて、実際はかなり瀬戸際なんじゃないかなと思っています。予断を許さない。人が出来る我慢にも限度ってもんがあるんでねえ……今の高いレベルの食事を維持出来るのもそう長くはないのかも知れません。

僕個人としては、ぶっちゃけ経営が上手く行こうが行かなかろうが、待遇に影響も無いしあんまり関心がありませんが、もし近い将来色んなことが変わるなら、今のうちに技術にせよ知識にせよ、レベルの高いことをなんでも吸収しておきたいと思っています。いつまでもあると思っちゃダメ。そのために働いているのでね。今はまだスカスカの僕の「洋食引き出し」ですが、なんとか事態が変わるまでに1つ2つ入れておきたい、最近はそう思っています。