今年9月15日、元参議院議員の渡邉美樹氏が代表取締役会長及びCEOをつとめる「ワタミ株式会社」に対して、高崎労働基準監督署から残業代未払いに関する労働基準法37条違反の是正勧告が出された。
「ホワイト企業」宣伝のワタミで月175時間の残業 残業代未払いで労基署から是正勧告(今野晴貴) – 個人 – Yahoo!ニュース
労基署に申告したAさんは、「ワタミの宅食」で正社員として勤務し、長時間労働によって精神疾患に罹患して現在休職中だ。Aさんの長時間残業は、精神疾患に罹患する直前の1ヶ月前である6~7月には、過労死ラインの2倍となる月175時間に及んでいたという。Aさんはすでに高崎労基署に労災を申請済みだ。
今野さんの長文記事は読めば読むほどつらい話なのだけど、結局のところこれってワタミという会社の体質であると同時に、ビジネスモデルでもあるんですよね。1件当たりの収益が少ない中でいかに利益を積み上げて事業として継続させるか、そういう視点から見た場合に、管理職の従業員を末端よりちょっとマシぐらいな給与ですり切れるまで使い倒すことによって実現するという結論に至るという。Aさんのような境遇の人がいなくなるようにするためにはこのビジネスを止めなければならない。つまりビジネスは止まらないから悲劇も止まらない。
プロジェクトの初期段階である程度の厳しい時期があるのはビジネスとして仕方ない、でもそこからいかにして正常な状態に着地させるかまで考えて初めて設計だと思うのだけど、そういうこと考えずにビジネス設計してゴーしちゃうところがワタミの体質なんでしょうね。それはもうなんつうか、上にいる人間たちの知性の問題だと思うし、それが変わらない限り変わらないでしょうねえ。また同じようなビジネスモデルで新しいビジネスを始めるってだけで。ワタミはワタミであってワタミ以外ではないのですねえ。
まあ、ワタミだけじゃないですけどもね。そういうのって。