こんな記事がありまして。
「Nail it! TOKYO」は女性の生き方をも変える:日経ビジネスオンライン
BTSの車内でビジネスの芽をつかんでから半年で、Beauty Itは1号店のオープンにこぎつけた。なにかにつけて決断が遅いとタイで揶揄されている日系企業としては異例のスピードだ。
順調な滑り出しを受けて、「Nail it ! TOKYO」はBTSの駅を中心に出店を続け、すでに主要駅はほぼ網羅した。百貨店やオフィスビル内への出店も始め、2017年からはFC展開もスタート。店舗数は現在19店に達している。
単に「タイでビジネスを展開して成功している日本人の話」ではなく、職業訓練から行って意識改革や、社会への貢献まで影響を与えていたり、しかもそれが必要に迫られてやったことであったり、そういった部分がすごく興味深く面白い記事でした。頑張って欲しいなあ。
で、その記事を読んだ同居人(若い頃にタイに短期滞在の経験あり)が、「私が行ってた頃は初任給1万バーツって言われてたのに2万て書いてある。成長してるのね」と言っていたので、ちょっと比べてみました。正確に彼女が滞在してた期間ではないけどざっくり15年前(2003年)と現在とでどうなっているのか。
消費者物価指数
賃金水準を最も良く反映しているものと言えば、消費者物価指数です。ありがたいことにこちらのサイトに1980年から現在までの資料があります(出典はIMFの資料)。タイの消費者物価指数の推移 – 世界経済のネタ帳
それによると、2015年を100としたときの消費者物価指数は2003年が73.03だったのに対し、2018年は102.28。倍率としてちょうど1.4倍になっています。タイの経済成長率はおおよそ4%程度。
タイの経済成長率の推移 – 世界経済のネタ帳
2017年は191カ国中73位、発展途上国としてはそんなに高くない。逆に言えばまだまだ発展の余地を残していると言えるのかも知れません。
為替レート
100バーツは2ドルくらい。現在は3ドルくらい。それで計算すると2003年の1万バーツは200ドル、現在の2万バーツは600ドルくらい。為替を考慮すると初任給は3倍になってます。消費者物価指数が1.4倍であることを考えると、実質的な収入は倍ぐらいになってます。暮らしはだいぶ豊かになってそうですね。
タイの他の都市はともかく、バンコクの中心部はものすごく発展してるもんなあ。政治トップ、経済トップに中華系が多くて中華資本も入りやすいし、もう少し政情が安定していたらもっと爆発的に発展していたかも。まあ「微笑みながらキックボクシングをやる」国民性が、安定した成長を許さないのかも知れませんが。
またタイに行きたいなあ
以前行ったとき(2012年)のバーツ円はだいたい2.4円くらいだったんですけど、今は3.3円くらい。1万円が4,100バーツになっていたのが、3,000バーツに。旅行に掛かる全体の経費からしたら小さいけれど、でも1,000バーツあったら下手したら滞在中の食事を全部賄えるんで、結構デカい。あでも、フードコートもかなり値上がりしてるって言ってたっけかなあ。1品100バーツくらいするようになってたとかなんとか。そう考えると滞在中の食事全部は無理か。物価が上がると相対的に為替の影響は小さくなるってことなのかな。コスト自体が上がっていることには変わりがないけれども。あれ以来海外旅行してないけど、また行きたいなあ。