【ドル円】 今週に入って円安に傾いたドル円(執筆時点で99円75銭) 【定点観測】

ドル円 2013/09/05

前回の定点観測が8/8。それから約1ヶ月間外国為替相場を見ていなかったわけではなかったんですが、96円から98円の間で大体収まっていてあんまりインパクトがなかったので記事にしていませんでした。ですが今週に入ってそれまでの98円台を少し突き抜けるような感じで円安が進み、その背景にいくつかトピックもあったらしいのでまあその辺を少し調べてみようかと。

全体の基調としては値が重い感じは変わっていないので、このまま一気に101円にとはならないんだろうなと思いますが、その辺の専門家の予想もチェックしてみましょうかね。



ドル円に関する今週のロイターの記事を拾うとこんな感じ。

ドル/円 が99.38円、シリア懸念緩和で1カ月ぶりドル高水準=序盤の欧州外為市場 | Reuters

[ロンドン 2日 ロイター] – 2日序盤の欧州外為市場では、ドルが対円で1カ月ぶり高水準に上昇している。8月中国製造業PMIの上昇や、シリア情勢の緊張が幾分和らいだことを受け、有事の資金避難先としての円の魅力が低下した。

電子取引システムEBSでドル/円 は8月2日以来のドル高水準となる99.38円をつけた。


リスクオン復活の兆しで株高/円安、日経平均は1万3800円台回復 | Reuters

[東京 3日 ロイター] – 3日午前の東京市場は、2日の海外市場でドル高/円安地合いとなったことを受け、日経平均 が前日比300円を超えて上昇し、1万3800円台を回復した。シリア情勢の緊張感がいったん後退していることや、世界経済回復への期待感から、リスクオン心理に復活の兆しが出ており、これを好感している。


ドル/円が伸び悩み、米上院外交委の決議案可決で=NY市場 | Reuters

[ニューヨーク 4日 ロイター] – 4日終盤のニューヨーク外為市場では、米上院外交委員会がシリアへの軍事行動を認める決議案を10対7で可決したことを受け、ドル/円が上昇幅を縮小した。



基本的にはアメリカの雇用統計待ちで落ち着いた雰囲気。その中で材料とされているのがシリア情勢で、要はアメリカが戦争をするのかしないのか、するとしたらどれだけ足を突っ込むのか。戦争を始めれば当然特別な予算になって財政的にマイナスだし、戦場が中東ってことで原油に影響があるかも知れないし的なことかなあ。オバマさんはそんなにやる気があるようには見えないんで、その辺で円安ドル高が進んだみたい。

ただ議会の方は乗り気な面もあって、外交委員会では軍事行動を求める決議案が可決されちゃったんで、シリア情勢を材料にした円安は一服で、現在様子見中という感じかな?グラフを見ても大体そんな感じに見える。

アメリカの雇用統計は9/6発表予定なので、その辺でまた値が動くのか、はたまた市場の予想通りの結果で、シリア情勢待ちが続くのか。なかなか興味深いところです。


今後の展開についてはこんな感じっぽい。

ドル/円が伸び悩み、米上院外交委の決議案可決で=NY市場 | Reuters

今週は5日に8月のADP全米雇用報告、6日に同月の米雇用統計が発表されるため、投資家は米雇用関連指標に焦点を移している。これらの指標は、9月17─18日に開催される連邦公開市場委員会(FOMC)で連邦準備理事会(FRB)が金融緩和の縮小に踏み切るかどうかを決定する上で手掛かりになるとみられている。

ノムラ・セキュリティーズの外為ストラテジスト、Charles St-Arnaud氏は「われわれは今なおFRBが金融緩和の縮小計画を今月発表すると予想しているが、6日の雇用統計発表までは依然として若干の不確実性が残る」と述べた。


リスクオン復活の兆しで株高/円安、日経平均は1万3800円台回復 | Reuters

今後の展開では、米雇用統計が予定される週にドルが堅調になる傾向があるが、今回も「雇用統計前にいったん100円をトライするかもしれない」(外銀)との声も聞かれる。ただ、東京時間に限っては、99円後半で相応の実需の売りニーズがあるとされ、底堅さを保ちつつも上げ渋る場面もありそうだ。



確かに東京時間って値が堅い印象ありますね。取引量が多いからなんだろうと思いますが。

アメリカの統計発表次第では100円台もあるのかなー



ユーロ/ポンド

ユーロ円 2013/09/05
ポンド円 2013/09/04

ユーロは131円64銭、ポンドは155円81銭。

ユーロはドルと似通ったグラフになっていますが、ポンドの方はあんまり似てませんね。世界経済への影響度の違いかも知れませんけれども。

前回執筆時の相場が「ユーロが129円04銭、ポンドが149円97銭」だったので、ポンドは随分と円安が進んだなあという印象。ちょうど一年前はギリシャ問題で揺れていて1ユーロ95円31銭を付けていました。その時と比べると隔世の感がありますね。たった1年なのに。輸入業は利益がかなり圧縮されてしまって大変だろうなあ……こういうことがあるから安易に「円高還元セール」とかしちゃいけないんですよね。売値って下げる方は簡単にできるけど上げる方は難しいですからね。少しの値上げでも売上に響きますし。もちろん業界横並びの談合をせよというわけではないんですけど……