【読書感想文】 あずまきよひこ / よつばと! 12


待望の「よつばと!」12巻。
前作11巻の発売が 2011/11/26 だから、1年半ぶりくらい。やあ、待ちましたねえ。

連載誌である「月刊コミック電撃大王」がなかなか立ち読みできないことと、
話的に前巻がちょうど「キャンプに行く準備をゆっくり進めてる」みたいな感じで終わったので、
12巻が出るのが今か今かと待ち遠しくて。

あまりに待ち遠しかったので、日めくりカレンダーも買っちゃいました。
早く4月にならないかなー





さて、本作はいよいよキャンプに出発するのですが、それは巻末までのお楽しみ。それまでにも、とらこからリボンをならったり、風香としまうーとハロウィンをやったり、ペンキで怒られたり(このエピソード好き)、まあいろいろと和ませてくれます。全体を通して感じるのは「ああ、だんだん変わっていくなあ」ということ。「よつばと!」は「サザエさん」「ドラえもん」「ちびまる子ちゃん」といったエターナルな、1年を無限ループしていくような漫画ではなくて、よつばを始め登場人物全員が、ゆっくりで少しずつだけど、成長し変わっていっているんですよね。

色んな言葉を覚えたり、行動パターンが増えたり、行動範囲が広がったり。

子どもほどは変わらない大人、人間ほど早くは変わらない風景の中で、そのよつばの変化をみていつも和みます。それを見続けていてふと大人や周りの風景も変わっていることに気付きます。その繰り返し。うちには子どもがありませんが、子どもの成長を見守るというのはこういうことが毎日起こるということなのかもなと感じたり。

子どもを育てるというのは、大変だろうけど、楽しそうだなあ……


「じゆうってなんだっけ」

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このセリフは、凄いセリフだなあと、読んでいて唸りました。

よつばには「じゆう」という概念がない。なぜかというと、常に「じゆう」だから。

「自由、自由と口にするヤツほど自由じゃない」というのはどこかで読んだセリフですが、そうだよね。そうだよね。よつばもすぐに「じゆう」を発見していくのかも知れませんけれど、そう考えるとすこし切ないけど、そうだ、子どもは自由だから「じゆう」を知らない。ああ、いいなあ。そうだよね。