ロンドンオリンピック 男子サッカー…4位。

U-23日本代表、韓国に完敗し44年ぶりのメダル獲得ならず/ロンドン五輪 – サッカーキング

U−23日本代表は10日、ロンドン・オリンピック3位決定戦で韓国と対戦し、0−2で敗れた。この結果、日本は4位が決定し、1968年のメキシコ・オリンピック以来、44年ぶりとなるメダル獲得はならなかった。

 日本は吉田麻也、大津祐樹、清武弘嗣ら、準決勝のメキシコ戦と同じメンバーで試合に臨んだ。立ち上がりは一進一退の攻防が続いたが、日本は徐々にテンポの良いパスを繋ぎだすと、清武がミドルシュートを放ちチャンスを作るなど、韓国を脅かす。

 しかし38分、日本はパク・チュヨンに一瞬の隙をつかれ、先制点を許してしまう。

 後半、同点に追いつきたい日本だったが、逆に58分、韓国のク・ジャチョルの個人技で得点を奪われてしまい、リードを2点に広げられる。

 結局、日本は杉本健勇や宇佐美貴史らを次々に投入するが、得点を奪うことはできず。87分には吉田麻也がゴールネットを揺さぶったが、ファールの判定で得点とは認められなかった。

 韓国に0−2で敗れた日本は44年ぶりとなるメダル獲得とはならず、4位でロンドン・オリンピックから去ることとなった。



韓国強かったですね。事前に主力選手が「どんなことをしてでも勝ち行く」と言っていたのでどんだけコンタクトプレー多用すんのよと思っていたのですけど、何のことはない普通に戦術的な意味での厳しいプレッシャーでした。審判が上手く捌いたために白熱しすぎなかったというのもありますけど。前半の15分くらいを除けば韓国は基本的に範囲を絞った、けれど強烈なプレッシャーで、先制点以降はベタ引きのカウンター狙いでした。なんというか狙い通りがっつりやられたという感じです。



日本選手の方はというと、全く体が動いてませんでしたね。足下に落ちたボールの競り合いなど、粘って自分たちの方へ流れを引き寄せようという姿勢は見えはするのだけど、長い距離を走るとか詰めてチェックに行くとかそういう場面になると途端に動きが鈍くなり、ボールが合わなかったりパスコースを切れなかったり。失点の場面もポジションが重なって切り込まれたり、集中力が切れてボールコントロールが上手く出来なかったりと言った今まででは考えられないミスからの失点でした。

これを見て「やる気がない」「根性が足りない」「もっと集中しろ」というのは簡単なのですけど、銅メダルを争う試合に対してやる気が無いわけはないわけで、では、なぜやる気を「表現」出来ないのか?と言うことを考えるに、それはやっぱりこの日程とチーム構成によるコンディションの低下なんだろうなと。韓国だって似たような日程で戦っていることを考えれば、やはりどこかで失敗があったはず。2点ビハインドの後半ロスタイム、それでも1点のために必死にボールを繋ぎ、チェイスを繰り返す11人を見ていて「お前らもっとやる気を出せよ」とは僕には言えませんでした。やる気はある、ただ体が動かない。僕の目にはそう映りました。

実力はあるのにやる気がなくて負けたわけではなくて、コンディションが上がらなくてストレートに実力が出て完敗しましたと言う風に見え、しかもその相手が似たような体格、似たような技術の韓国だったこともあって余計に残念に思いました。もう少し選手の力を発揮させてあげられるようなサポートは出来なかったんだろうか?という。


そう考えたときに感じることはいろいろとあるのですが、結論はこうです、「世界大会で4位とかどう考えても素晴らしすぎる!」。要するにチームの構成を見ても、運用の仕方を見ても、3試合を戦うための構成だったと思うのです。目標は予選突破でしたからね。そこからあと3試合を戦う予定は、「上手く行ったら良いな」という思いはあったにせよ、チームの構成には含まれていなかったような気がします。選手交代はあくまで主力選手の休養でしかなく、交代が当たったというような場面は皆無でしたしね。


これから技術や戦術や場合によっては精神論について様々に議論が交わされていくことと思いますが、今回のオリンピックに関しては4位という成績で大成功だったと思います。事前の準備からすればそれでさえ出来すぎではないかと。韓国に敗れたことは本当に心の底から悔しいですが、しかし立場として日本が世界大会において、予選3試合のあとの数試合を考えるべきポジションに来たことに少し喜びを感じます。それは韓国が数年前に到達しているポジションであり、ようやくそこへ肩を並べられたと。

金メダルまで可能性があった中での4位は大変に残念でしたが、この結果は「空前絶後のストライカー」を擁したものでも、「偶然による奇跡のゴール」によってもたらされたものでもなく、積み重ねてきた育成と研究の果てに手にしたものです。そのベクトルがある限り、きっとこの経験がいずれ、大きな成果に繋がると信じています。U-23日本代表チームのみなさん、本当にお疲れさまでした。ありがとう、楽しかったです。