仕事でTwitterを本格的に始めることになり、商品のジャンル毎にアカウントを取得して担当者がそれぞれ直接商品の紹介やアーティストの動向などを伝えるようになりました。
Twitter / @jetsetrecords/JET SET Genres
イメージとしてはDELLのそれに近いかなぁ。
Dell on Twitter | Dell
あんまり仕事の話をそれと分かるようにブログに書くことはしないんですが、始めてからちょうど10日ほど経ったしせっかくなのでなにがしか書いてみようと思います。
ジャンル毎にアカウントを分けた狙い
例えばこれが本とか雑貨とかだったら、ジャンル毎にユーザーが住み分けることにそれほどの意味は見いだせないと思います。「歴史小説を読みながら話題のミステリーにも手を出す」なんて人は一杯いるだろうし、「今日はキッチン雑貨を買うけれども明日はテンピュールの枕を検討したい」というのは雑貨屋なら普通にいるユーザでしょう。しかし音楽ソフトの場合、それらとは違って「ジャンル」というのは結構大きな境界です。音楽が特に好きな人は結構ボーダレスであったりしますが、一般的な話で言えば、Technoが好きな人が急にJazzを聴いたりしないし、HipHopばかり聴いている人がふとRockを聴いてみたりというのもなかなかありません(似た方向性のジャンルというのは確かにありますけれどもね。HipHopとR&Bとか)。だから全部一緒くたにすると、全部一緒に情報を取得できて嬉しい人よりも、鬱陶しく感じる人が多いのではないか?と。その辺りの判断が今回のアカウント分割の話のキモです。
元々はアカウントを複数持つことには懐疑的でした
Twitterのアカウントは、それが個人であれ法人であれ、1つのものを大きく育てて行くことが大事だと思うからです。そうすることによって初めて、ユーザーとのやりとりや情報の発信の窓口として使えるようになるのではないかと。その考えは今でもその通りだと思ってはいるのですが、それはあくまでメインのアカウントと企業とを属人的に結びつけて考えた場合であって、属人性は企業ではなく商品のセレクター(バイヤー)でも良いだろうと。会社全体相手に愛着を感じてもらうのは難しくても、同じ趣味を共有する1人のバイヤー相手だったらまだ愛着を感じてもらえるかもしれないし、それらの総体として会社のイメージが成り立っていればそれは音楽を扱う会社として正しいのではないのかなと。そういう流れ考えつつ、最終的には「やってみてダメなら止めればいい」ということで始めてみた次第です。
機械的なコメントも混ぜる予定でした
Twitterで実際に情報を書いているのは、現場の人間です。個人でアカウントを持って活用している人も何人かはいますが、ほとんどはWebのルールや技術にもあまり精通しておらず、Twitterも聞いたことがある程度。そうした人たちがいきなりやることになってきちんと情報発信することが出来るのか?その不安を補う意味で定期的に自動で投稿されるネタがあった方が良いんじゃないか?そう考えていた時が僕にもありました。しかし実際に始めてみると僕の考えはだいぶ杞憂でした。
おおむね機械的に入荷情報を流すよりかは100倍面白い。
人によってはちょうど、店先で雑談しながら「そういえば最近入ったこれ面白いよ」というようなそんなつぶやきが散りばめられていたりして(多分実際にそんな気分で書いているんだと思います)、知識とか慣れとかそんなんじゃない、そこに人がいると言うこと(要するに属人性)の大事さみたいことを再確認しました。
しばらくは野放しにしてみようかと。
それぞれ個性があるのできちんと見ていくと、それってどうよwwと思うような人もいないことはないです。宣伝ばかりが目につくタイムラインとか、「今日もたくさん入荷しました!」と書いてあるだけとか、訴求できてるのかどうなのかよく解らないものもありますが、そういうのも含めてTwitterなのかなと。数字が出ている以上、書いている人間はやっぱりフォローの数とかリアクションとか気になりますし、書き始めはそんな程度だった人も徐々に丁寧に”つぶやき”を書くようになり、随分と面白くなってきています。何も知らない素人に「だからそんなんじゃなくてさー」と言ってしまうのは凄く簡単なのですけど、そうして吸収して行くことの方がきっと大事なんでしょう。どんなに言っても誰かが代わりに書けるわけじゃないですし、余計なことを言って、その人が持っている空気感とか感性とかそういうものを邪魔してしまう方が、嫌だなと。
いずれ「上手く活用できている人」と「上手く活用できていない人」の差が開いてきたら、何らかのコツの共有を行う必要はあるかと思いますが、今のところは微妙なことも全部含めて「野放し」にして、楽しんでやって貰えればいいかなと思っています。結果、売り上げに結びつけばいいですが、その辺は…あんまりあれこれ言うと面白くないですもんね。それだけのためにやってるわけじゃありませんし。
将来的には窓口も出来れば…
そんなわけでアカウントを複数持ってみたのですが、ただ1つ違うというか努力していないことがありまして、それは本来業務である通販の窓口をもっていないということ。メインアカウントは基本的に情報発信のみですし、ジャンルのアカウントはあくまで商品に対する発信とサポートのみです。クレームを受けたり、要望を受けたりするのは出来ていない。通販のアカウントを持っていない一番大きな理由は人員を割く余裕がないということだったのですが、うーん。こうして実際に人力で始めてみると意外に何とかなるかも知れない?と思い始めています。業務ルーチン的な意味でのシステムの構築は少し時間使って練る必要がありますが、業務時間内のみ開設でもいいのではとも。ブックオフオンラインほどきめ細かくやれる自信はないですが…
ブックオフオンライン (bookoffonline) on Twitter
実現に向けて、諸々検討したいと思います。
全体としては今のところ若干、空回り気味な空気を感じなくもないですが、これがそのうち何か面白いことに繋がっていったらいいなぁと、超他人事のように思いながらタイムラインを眺めています。どうなりますかねぇ。
オマケ:TwitterでのつぶやきをWebにも反映
Twitterの利用を拡大させるにあたって、商品についてTwitterにつぶやけるように、またTwitterでのつぶやきを商品ページに反映させるようにしてみました。商品についてつぶやくには、リンクを貼れば良いだけなので簡単です。
(地味に自前でbitly処理をしてはいますが)
逆につぶやきをページに載せるのには、BackTweets(BackType)を利用しています。最初はBackTypeのAPIを叩いてDB化していたのですが、設計をミスってリクエストを送りすぎてしまいAPI制限に引っかかったまま回復しないので…代替案としてBackTweetsのRSSを取得してDB化するようにしてみました。APIより融通は利きませんが、言及はそんなに多くないので何とかカバーできそうな感じです。そのうちAPI制限も解除されると信じつつ…