『三和豆友食品』(http://www.sanwatouyu.co.jp/shop/)という会社のブランドであり、
しかも原材料にこだわったその製品が、美味い、と評判の様子。
豆腐って言えば、スーパーか近所の豆腐屋、っていう既成概念を打ち壊した点で、
斬新だといえるでしょう。
ちなみに、三和豆友食品の所在地は、こんなところです。
『三和豆友食品』の所在地[map:茨城県古河市尾崎 2647-1]
by Mapper Plugin
ところで、この男前豆腐というブームなんですが…
先週か、先々週辺りの『プレイボーイ』で、
爆笑問題の太田がぼんやり言っていた言葉が、妙に引っかかる。
僕も似たような感想を持ってるんだけど、
『ブランドものの豆腐がもてはやされる』という現象が、
みょーーに、違和感があってしょうがない。
サイトデザインや、商品コンセプトなど、
ブランドのイメージ戦略としては素晴らしいし、僕も、
『すげーなー格好いいなー』で、
思わず買ってしまいそうな斬新さなのだけど、
ふと考えるに、別に買う必要は…ないよな。と。
僕は(多分、爆笑問題の太田さんも)この現象に対する違和感を、
はっきりとはつかめていないので、
何となく…言葉にしづらいのだけど、
単に流行ってるものにたいして、嫌悪感を抱いてるってのとは違って。
なんかさー、東京で『京豆腐』を買うのと同じようなことなんだけどさ、
元々足の早い豆腐なわけなんで。
それを、いくらこだわりだからって、全国展開するブランドモノを褒めるってのはどうなんだろうかと。
もちろんそこには、運送などの、技術の発展があって、
その上で展開できるようになったわけで、別に保存料がとかいうわけではないんだけど、
えーとね、豆腐ってのはさ、土地の水によって味が変わる代物なのですよ。
東京の豆腐と京都の豆腐じゃ全く違うんだけどさ、
その味わいを含めて豆腐なんであってさ、それが文化ってもんだと思うのね。
こだわりの豆とか、水とか、そういう付加価値を、極力付けない、
気がついたら側にあるようなもの、が、本来、『タダシイトウフ』な気がするわけですよ。
まぁ、ここで改めて書くまでもなく、みんながそう思ってるからこそ、
逆に新鮮で男前豆腐が受けた、ということなのだけどさ、
この男前豆腐が受けるということはですよ、
全国各地の豆腐屋さんは少なからずダメージを受けるわけです。
まぁ、小さなところは知らないけどさ。
意外に静岡とかでも、近所の豆腐屋が納品してるスーパーとか多かったりするから、
そこでの売れ線の動向は、豆腐屋さんの商売に直結してるのかも。
ああ、例によって、テーマが拡散しつつあるけど、つまり、
まず、豆腐にそこまでブランドを求めてどうするんだ?という点。
携帯やら、ガシャポンやらへと拡大していく『男前豆腐プロジェクト』を見てると、
豆腐どうこうっつーか、ブランドイメージの勝利なのでは、と思ってしまう。
また、文化としても豆腐はどうなるんだ?という点。
先ほども書いたとおり、豆腐は足が早い。だから、生産地=消費地が基本。
そして、製品の殆どが水であり、豆と、その土地の水が大きく影響する。
そういう意味で、その土地の文化を反映しているものだ、とも言える。
それが打撃を受けるのは…なんだかなぁ、という気がする。
豆腐も美味ければそれに越したことはないけどさ、
それ以前に、地元の豆腐が美味いかどうか知ってんのか?という。
まずイメージありきで買ってみたら美味かったんじゃないのか?という。
余計なお世話なんだけど、
豆腐屋がやたらとある街に住んでいるおかげで、
男前豆腐のえげつない商売を見るに付け、
この街の豆腐は大丈夫かなぁ、と思ってしまうのだった。
男前豆腐をきっかけに、豆腐全般に対する注目度が上がった、
…というような感じだと良いのだけどねぇ。