なにもないよ。

僕にはもう何もない。
僕が今ここで死んでしまって
誰かが僕を責めたとしても
僕はもう死んでしまって、
『僕』という存在は溶けてしまっているから
僕は届かない、僕には聞こえない、
僕はあの世や、この世にとどまることを信じない。
死ねば、無に戻るだけだ。

死のうとは思わないが、
もし、3ヶ月の命だと宣告されれば、
受け入れる。
怖いだろうが、かまわない。
生きる理由が見いだせないのだから、
今ここで死ぬことがそう決められているのなら、
僕は、抗ったりしない。

もう、僕には何もない。
生も、性も、食も、どうでもいいや。
今がある限り、今あることだけをし、
限界が来れば命を絶つ、
それが僕らしい。
僕はそういう自分を、決して恥じない。