路上喫煙との付き合い方は

歩きタバコのイラスト
自宅マンションの前の道は通学路で、朝夕たくさんの小中学生が通っているわけですが、そんな中必ず毎日決まった時間に朝は西から東に、夕方は東から西へ歩いて通る中年男性がいます。1年中長袖を着てマスクをした、あんまり清潔と言えない感じの男性なのですが、その男性は毎日必ず歩きたばこをしています。子供がいようが他の歩行者がいようが関係なく煙草に火を付け、とぼとぼ歩きながらそれを吸い、排水口に捨てる。彼が毎日必ずしているルーチンです。別に監視しているわけじゃないですが、毎朝僕が出勤するときに彼も出勤?し、僕が夕方、夜の仕事に出勤するときに彼は帰ってくるので、その光景をいつも見せられるわけです。それがねえ、率直に言ってとても不快なんですよね。


彼にとっては大事な習慣なのかも知れませんが、まず第一に京都市は路上喫煙を禁止しており、きちんと定められた場所で喫煙して欲しい。もうあと100メートルも行けば、店の前に喫煙所を設けたファミリーマートがあるので、そこで吸って欲しい。また100歩譲って人のまばらな路上で喫煙するにしても、子供がいるような環境では吸うのは控えて欲しい。500メートルほどの道中には中学校、小学校、子供が遊ぶ公園などがあり、彼が右手に持っている火の側を子供が走って通り抜けることもあるわけです。子供が不注意だという言い方も出来るかも知れないけれど、でも子供というのは基本的に不注意なもんじゃないですか。それが事故に繋がらないように気を配るのは大人の責務だと思うし、ましてや物理的にも健康的にも明らかに害をなすようなことをすべきではないと思うんです。


こういう無責任な大人の姿は、前述の男性だけではなくて至るところで見掛けますが、タバコを吸う人間はタバコを吸うことが自分の中で優先度高くなってしまって、そういうことに気を配れなくなっているように見えます。もちろん喫煙者の大多数は、狭く区切られた喫煙スペースで肩身を狭くして気を遣ってタバコを吸ってくれている人たちだとは思うのですが、どうしてもマナーの悪い喫煙者が目立って見えてしまうんです。そんなに気になるなら自分で注意しなさいよ、そう思うこともあるけれど……男性の容貌が「普通」ではないので、どうしても気後れしてしまって言い出せていません。タバコを吸わないように強制できるかというと、うーん、それは出来ないような気がしますし。吸うこと自体は本人の自由ですし。


僕の中にそういう小心者な葛藤があって、例えば「路上喫煙者を撮影してモザイク処理した上で公開・蓄積出来ないだろうか」なんてことを考えたこともありました。個人を攻撃するつもりはないけれど、前述の男性のような日常的に存在する煙草の害を記録し位置情報をマッピングしていくことで、問題提起することは出来るんじゃないだろうか。データとして資料にまとめ、京都市に持ち込むことも出来るんじゃないだろうか。そんな「路上喫煙を撮影してシェアするサイト」をちらっと考えたんですけど、よく考えるまでもなくさすがにそこまでいったらやり過ぎですよね。モザイク処理したって監視社会の道具になるのは目に見えてるし、撮影自体トラブルになるし、そもそも喫煙者の人権が守られてない。


そんなサイトの構想は半ば冗談だとしても、マナーの悪い喫煙者に改めて貰いたいというのは良く思います。前述の男性もそうですし、第二日赤病院の前で車を止めてタバコを吸うタクシー運転手だとか、病院を出たなり煙草に火を付ける男性とか(病院の敷地内が禁煙だからでしょう)、人のマンションの前でタバコを吸い排水口に吸い殻を捨て喫煙所のように使っている工事関係者とか、河原町通りの路地を5メートル入ったところでこそこそタバコを吸っている男性とか、ベビーカーを押しながらタバコをすう父親とか、車の運転席からタバコを吸う右手を外に出している運転手とか、気になる喫煙者をあげればキリがありません。「タバコを吸うな」と糾弾することなくなんとかそのマナー、「タバコの吸い方」を改善して欲しいのですけど、難しい。無理かなあ。