権力に負けるな!!音楽を武器に立ち上がろう!!|BLACK BOXxx BLOG
書き手は相当興奮している(いた)んでしょう、文章が支離滅裂ですが、
その中から文意を汲むとこんな感じになります。
- 芳醇な芸術活動の基礎になってきたクラブの営業が午前1時までに制限されるのはおかしい
- クラブが無くなったら暇になった若者が街に溢れて治安が悪くなる
- 万が一、警察に踏み込まれても知らぬ存ぜぬで逃げましょう
これ、いちおう、京都にあるクラブのオフィシャルブログですよ?こんなこと書いちゃーいけません。
倫理的にダメとか言う前に、迷惑です。
論点を整理すると、次の2つです。1つでもたくさんでもなく、2つです。
- 「クラブは1時までしか営業できない」とする風営法は良いのか悪いのか
- 現行の法律の下でクラブはどう営業すべきか
これらについてどうアプローチするのかを考えるのが大人のやることであり、
これを無理矢理回避するような理屈を編み出すのは子供のすることです。
そういうきちんとした理屈を語れないからなめられるんですよ。
わかりやすく言えばこういう事と同じです。
- Q. 「20歳未満はお酒飲んだらあかんのやで?」
- A. 「え、だってみんな飲んでるし、楽しい気分になれるから良いじゃん!」
お前はバカか?
そんなこと言うヤツの話なんか聞いてもらえるわけないじゃないですか。
社会で生きるというのがどういう事なのかわかってるんですか?
1. 「クラブは1時までしか営業できない」とする風営法は良いのか悪いのか
僕は、オールナイトイベントが好きです。それは初めに言っておきます。だから、「クラブは1時までしか営業できない」とする風営法は少し厳しすぎると感じます。
ごくたまにトラブルが起きるのを目にすることはあっても、基本的に危険を感じることはありません。
なにも「無制限に開放せよ」とまでは言いませんが、年齢チェックや身分証のチェックを
厳しくすることを条件にした許認可制があれば、クラブの安全性は十分に確保できるのではないでしょうか。
風営法
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律関連する部分に対する解釈はこちらを参考に。
風営法のハテナ現在でも、本来0時までと制限されているところを条例で定められた地域に限って、
午前1時まで延長している状態のようですので、この部分をもう少し柔軟に運用できるように
改正してもらえれば良いのではないかという。
地域や店舗、時間を都道府県の条例で定めることが出来るようにし、
実際の管轄は自治体と警察が共同して行う…みたいなイメージ。
遊ぶ側の人間としても、悪質な営業を行うクラブは潰れてくれないと困りますしね。
2. 現行の法律の下でクラブはどう営業すべきか
とまぁ、ここまでが「どうしていくべきか」という話。そうは言っても現実はあるので「どうすべきか」という話をするわけですが、
その前に「どうしてきたか」という話をしておく必要があると思います。
散々言われている「今まで生み出してきた」その場所はなぜ維持できたのか?という話。
別に何の努力もなく与えられたわけでもなければ、力づくで勝ち取ったものでもありません。
日本の法律は現場で比較的柔軟に運用されます。
まぁそれが社会的問題の温床になっていると個人的には思っていますが、
今回の件についてはそのおかげでクラブは運営をしてこれました。
法律的に見てダメなのは警察は知ってます。クラブも知ってます。
その中で、警察との間でこの辺だったら大丈夫だよねというすりあわせがあり、
その基準に則って営業してきたのがクラブなわけです。
明文化はされていませんが、営業形態や苦情に対する対応、管理や報告などに多大なエネルギーを注ぎ、
地域住民や警察に対して「そこが問題ない場所である」という証明を続けてきたからこそ、
違法ではあるが有用であるということで維持できてきたわけです。
タダじゃないんですよ。
そういう内情をよく知った店ばかりがあるときはそれでいいわけですが、
そういう事情を知らずに店を開ける人が増えてきた場合にはそれが崩壊します。
風営法を知らず認可を得ていなかったり、自分が違法行為をしているということに自覚がなかったり、
周囲への配慮を欠いたりすると、警察も動かざるを得なくなります。
警察も忙しいんでね…動きたくて動いてるわけじゃないんですよ。でも動かざるを得ない時ってのもあるわけです。
例えば音に対する苦情とかね。道に溢れる客に対する苦情とかね。
そういうことをよく考えずに、この先どうすべきかというビジョンすら持てず、
法律がおかしい、警察がおかしい、社会がおかしい、俺らは悪くない、負けるな、武器を持てなんつって
騒ぎ立てる人が誰かのためになってると思いますか。
いや、その活動が法律改正に結びつくのであれば、それは歓迎すべきですがどうなんです?実現性あります?
フラストレーションの発散してるだけです、それ以外の回答を出来る人がどれくらいいます?
そんなんで騒ぐのは正直迷惑なわけです。いつまでも落ち着かない。
良かれと思ってやってるんでしょうけどね。
決して英雄視してるひとばかりじゃない、というのは知っておくべきでしょう。
ということで「どうすべきか」の話をすると、とりあえずは法律に沿った営業を行うしかありませんね。
京都府で午前一時まで営業できる地域はこの辺を参考に警察署へ相談を
京都府警察/飲食店営業を営む皆さんへ建前上は、法律を改正し合法的に営業できるようになるまでそれを維持すると言うことになりますが、
別に警察もそんなことは望んでません。警察って別に法律を遵守させたいと思ってるわけじゃないんですよね。
そうではなくて、問題が起きないようにしておきたい。
だから周囲の苦情や運営者の自覚を含め、今後もきちんと安全を維持できるという確認が出来れば、
暗黙の了解ということになるはずです。
もちろんそれでも法律改正をプッシュしていくことは必要だと思いますけど、今やるべき事はそれですよね。
むしろ、深夜営業が音楽に必要なのかという論点も
大阪でDJをしているDJ SHINEさんのエントリがなかなか興味深かったです。これからの「大阪アメリカ村クラブシーン」に願う|DJ SHINE ☆宇宙奮闘記☆ いちからクラブDJの始め方
警察に対する苛立ちはにじむものの、現実はどうか、どうあるべきか、
結局んとこどうやれば思いっきり楽しめるかというのが語られていてとても面白いです。
深夜営業に拘る人たちというのはこれからも減らないでしょうけれど、
必ず全部が深夜でなくてもいいのではないかとも思います。
仕事を早めに終えて夕飯食ってクラブに、っていうのもそれはそれで楽しそうな。
DJや店だけじゃなく僕ら客の方も馴染むのに時間が掛かるかも知れませんが、
若いヤツは案外それに馴染むかも知れないなぁとも。終電がなくなっちゃうのは心配ですけどね。
例えば京都からアメ村のクラブに遊びに行って1時に店から放り出されたら、
始発までマン喫ってことになるもんな…それはそれでいいけどちとしんどいな(笑)