「初期化」
作業する環境をこまめに「初期化」して同じ状態にしておかないと落ち着かないのです。 こういうの普通じゃないのかなと思っていたのですけど、他の人の仕事を見ていると案外そうでもない。それでみんな上手いこと仕事しているんですが、僕には難しい。別にマメな性格してるわけじゃないし、整理整頓が好きってわけでもないので、性格っていうかエンジニア気質みたいなもんだと思うのだけれど、これはここ、それはそこ、これは冷蔵庫の2段目の真ん中、これは冷蔵庫の横の棚の2段目の右手とか。自分の手元の状況をあるべき状態にしておきたい。 正直それらが他の場所ではない「そこ」にあること自体に意味はないし、そうでなくてはいけないということはないのですけど、根本的に技術が足りない自分は、それ以外の部分できちんと補わないと一人前の仕事ができないと思っていて、そのために出来うる限りの準備を事前にしておきたいのです。包丁を使う技術が不足しているなら、せめて常に包丁を切れる状態に保っておきたいし、ものを準備するスピードが足りないなら常に同じ場所に置いて追われてもすぐに手に取れるようにしておきたいし、味を決めるのに時間が掛かる(そしてぶれる)のであれば、ある程度分量を決めて「基準」を作っておきたい。欲しい時にものがなくて困らないように、こまめにチェックして補充しておきたい。 で、出来るだけいつも、「すぐに仕事が始められる状態」に「初期化」しておく。 事務仕事なんかでもそうなんですけど、普通に仕事をしている人と、ミスが多かったり仕事が遅かったりする人とを比べると、実際の手の早さとか頭の回転とかよりもまず準備段階で上手く出来てないなあと思います。さあ仕事をしようとなってまずものを探すところから始めるとか、前回どこまでやったか記憶を呼び起こして再開するとか(忘れてることも多い)、チェック項目をまとめていないとか。 パートタイムでエンジニアやってる会社の事務のおばさんもそんな感じで、1つ1つの作業の開始時と終了時に行うべき細かい作業、メモを付けるとか、記録するとか、周知するとか、そういう1分あれば済むことを面倒くさがってさぼるせいで、ミスが起きてリカバーに10倍の時間が掛かったり、すべき作業を忘れたり。大事なことは、ミスをしないことや忘れないことじゃなくて、ミスが起きないようにすることやそもそも記憶しないようにすることだったりするわけで、人によって様々コツをつかみながらみんな仕事しているんだろうと思うんですけど、僕にとっては「初期化」がそれってことなんでしょう。 作業にどう入るかの部分て、作業そのものと同じくらい大事なことですよね。 僕はそう思います。
夏大好き人間なので、暑いのはさほど気にならないのだけど、エアコンだけはどうも苦手。昼の仕事は窓際で陽が当たって暑いのでエアコンを入れさせてもらっているのだけど、ちょうど僕の真上にエアコンがあるので28度に設定していても、動かして10分くらいで寒くなってしまう。
寒くなったら切るのだけど、今度は5分くらいで暑くなる。
なのでまたエアコンを付け、10分経ったら消す……その繰り返し。もうね、いっそのことそういうループ設定が出来ないのかよと思ってしまうくらい。暑いか寒いかどっちかってもうちょっとこうなんかさあ……夏の自然は好きでも、そういうところが憂鬱。
もちろん、僕が寒がりというのもあるんですけどね。前の職場でもだいぶ戦ったしなあ。エアコン操作パネルの近くでかつエアコンの吹き出し口から遠いところにいる太り気味の男性と、操作パネルから離れていてかつエアコン直下にいてほぼデスクから動かない僕とじゃ体感温度が10度くらい違いそうだし、そりゃもう一触即発ですよ。
まあでも前の職場を辞めてからはそういう環境にないんで、肩も腰も助かってますけどね。その代わり、夏の厨房は死ぬほど暑いけど(笑)
引き続き、Web関連のお仕事のお話です。
5月下旬にコンサルタントが交代しました。プロジェクトが遅れたり、売上が落ちたりすればまあ色々起こります。んで、そのコンサルタントの提案で、自社サイトのリリースを急ぐのと並行して現在メインの売り上げになっている楽天市場の改善をしていこうという話になり、まあ全社を挙げてのミーティング(といっても参加しているのは8人ですが)の議題になってたりするわけです。
先週のミーティングで既存のページの問題点や改善点が上げられ、検討されました。その結果をベースにしてコンサルタントの方がひな形を用意して情報の取捨選択を進めたのが今週です。楽天市場によくあるページ……以上に縦に長く、混乱を極めているのが我が社のページなので、僕としても情報を削除したり、他のページに移動したりすることは必要だと感じていますし、先週の話でそう決まったはずでした。
で、今週、様々な情報を削除してシンプルに商品の良いところをアピールしていこうとなった流れで、通販の責任者が言ったのが表題のセリフでした。「お客様の色んな声をまとめて解りやすいように必要なことをだけをまとめたのがこれなんや!」「だからこの中に削除して良いものなんか1つも無い!」と。
ま、現場責任者としてはそうなるよねー。

なんとかかんとか、デザイナーからページデータが納品されまして、そのクオリティを前提に工程表を再構成してリリース日は8/2と決めて作業を開始した矢先、今度は創業時に関わっていたというコンサルタント(元々はグラフィックデザイナー)の方が登場。肩書きとしてコンサルタントを名乗っているだけあって現在契約してるデザイナーの人よりずっとWebビジネスのことがわかっているように思えますが、この一連のシリーズで最も影響のある決定は下記。
コンサルタント「自社サイトについてはもう一度ゼロから検討し直しましょう」
えっ。なにそれこわい。
「ゼロから」というのはあくまで景気づけの言葉遣いであって、実際には特定のページの構成と細かい部分のUI、サイト全体の意匠(主にグラフィック的な意味で)を、デザイナー丸投げじゃなくてちゃんとコンセプトを詰める工程を経た上で決定しようという感じですが、デザイナーのデザイン案ベースでコーディングしていた僕にとっては「マジかよ」という話でもありまして、工程表は変更を諦め掛けるほどの変更が加えられる羽目になったのでした。でしたっていうかまだやってないけど。
まあ、エンジニア/デザイナ的な視点で言うのであれば、きちんとコンセプトを固め直し、それに沿ったデザインを行うのは合理的な決断だと思うので、特別反対はしていませんが、それでも当初予定のリリース日(8/2)はクリアしますってのはほんとかいなというのもあり。それでも出来るだけの準備はしておいて、新デザイン案が上がってきたときに超高速でコーディングして落とし込まなくてはいけないので、まあね。やることはあるのですけど。
なんかもう、進捗とかいう話じゃなくなってきたわーどうするんだよこれ。
あと、結局役に立たなかったデザイナーに費やしたこのプロジェクトの1年10ヶ月、なんだったんだろうな。