PHOTOGRAPHS.
写真は便利だが、本当に難しい。 最近は、風景か、狂乱の図(笑)しか撮っていないが、 僕が本当に撮りたいと思っているのは、いつも、ポートレートだ。 (だから 50mm/f1.4 が欲しかったんだけど デジカメ主体に堕ちてしまった今となっては…) 人間には表情がある。もちろん、風景にもそれはあるけど、 一瞬一瞬、自分と同調して動く表情は、 僕には風景の中には見つけられない。 目の前の、撮影対象の人の、表情が、どう動くのかを、 レンズを通して、ひたすらに見つめる。 欲しい表情を得るためにすることは、言葉による説明ではなくて、 その表情をもたらすためにどうすればいいか?という自問だ。 撮影は、 言葉を交わすよりもわかりにくいが、濃い。 依然、友達にモデルを頼んで、撮影をしたことがあるのだけど、 いま、その写真を見返していたら、 本気で撮影をした、そのときの写真より、 部屋にいるときに何気なく撮ったピンアップの方が 表情が豊かで、面白くて、驚いた。そして、落ち込んだ(笑) ずっと納得いってなかったのだけど、 その理由が何となくわかった気がした 自分の撮りたかった表情や、仕草(仕草も表情の一部、 かもしれない)が、あまり、撮れていなかった。 いいカメラで、いい場所で、時間を掛けて撮った写真より、 その辺のカメラでさっと撮ったときの方が綺麗なときがある、 だから、写真は難しい。 レンズに対して(つまり僕に対して) 構えているような、写真は撮りたくない。 それがどんな綺麗な顔をしていても。 きっと僕の考え方だろうし、他人との付き合い方だろう。 いい写真、と思えるモノが撮れたときは、 最高に、嬉しい。