ヤりたいだけなんだろ?
正直に言って、別にそれで良いんじゃないか、と思うこともある。 自分のことだ。 他人と他人の想いが、SEXを介してしか繋がっていなくとも、別に気にならない。 それはその人達の考え方だし、無意識なことかもしれない。 どうだっていい。 でも、自分がそうかもしれない、ということが、本当に嫌だ。 僕だってね、男なんだしさ。 どんな女の子と一緒にいるときでも、少なくとも1%はそういう風に思ってるよ。 『そんなこと考えてないって』 と冗談めかして(または、真剣に)言うときでさえ、 それは『気にならないくらい小さいよ』と言っているだけであって、 そうした想いがあること自体を、完全には否定できない。 それは別にいい。 でも、何かを認めようとするとき、何かをしようとするときに、 (例えば告白するときとか、食事に誘うときとか) それが一番目に立っているんじゃないか、と思ってしまうのが、本当に嫌、らしい。 女の子だってね…そのくらい分かってるし、多少それが見えたって嫌な顔しない、 そんなことは知ってるんだよ、 さらに言えば、僕に言い寄ってくる女の子がいたとして、 その子が『好きか分からないけど今、そういう気分なの』と言ったとしても、 僕は別に軽蔑しないし、好みで在れば(そしてもちろん状況が許せば) 受け入れる。 ただ、自分はちょっと…。 そして、いやそうじゃないよ、とか、何とか言い訳してる自分もなんだか情けない、 そんなんだったら、やろうよ、とか言う方がねぇ…いいよなぁ。 なんつうかね、結局は、世間体なのかもしれんね。 その女の子を大事に扱いたい、 そういう想いであることは確かだけどさ、 そして、実際、『ヤりたいだけ』じゃないんだけどさ、 なんかね、気になるんだよね。 そうして、なんだか考えてると、その元を絶てば楽になるんじゃないか、 というアイディアも閃いたりするわけさ。 たとえば、出家とかさ。