「ラーメン大栄」の歴史について

ラーメン大栄
家の近所に「ラーメン大栄」という美味しいラーメン屋さんがあり、そういえば以前住んでた家の近くにも似たような名前の店あったなと思って調べてみたら系列店というかちょっと複雑な関係でした。






ざっくりとした系譜

  1. 1947年 「第一旭」が高倉塩小路にて創業(創業当時の屋号は「大衆食堂 旭食堂」)
  2. 1977年 「第一旭」の経営者が佃栄子氏(株式会社たかばし)に
  3. 1981年 「第一旭」から独立する形で東九条西明田町にて「ラーメン大栄」創業
  4. 198?年 「ラーメン大栄」としてフランチャイズ運営、最大10店舗
  5. 198?年 「ラーメン大栄」フランチャイズを創業者の甥が継承
  6. 199?年 「ラーメン大栄」フランチャイズが倒産?解散し各支店はそれぞれ独立採算に
  7. 199?年 「ラーメン大栄 九条店」が「ラーメン大栄 本店」に改称
  8. 1998年 創業者の甥が「ラーメン大栄 丸太町店」の場所に「元祖らーめん大栄」として独立
  9. 2017年 「ラーメン大栄」創業者死去


参考文献

ラーメン | 元祖らーめん大栄 | 本店 | 河原町丸太町 | 京都市
第一旭(京都ラーメン)系統の違い まとめ | 京都のお墨付き!
家電建築富士宮+薪ストーブ:京都ラーメン第一旭の歴史を紐解く⑥別名での暖簾分け店



つまりどういうことだってばよ?

フランチャイズ運営が破綻した関係で、1981年当時の店舗は資本的な意味では現在はもう残っていません。今の「ラーメン大栄」はあくまで同名の店舗というだけです。ただし味は代々引き継がれているので、ラーメンという意味では継続していると言えそうです。


ややこしいのは、1981年当時の「ラーメン大栄」を正統に引き継いでいるのは自分であると主張されている方(創業者の甥)が、創業当時の店舗を引き継ぐのではなく別名の「元祖らーめん大栄」という店舗を創業、経営されていることです。この方の主張が正しいのなら、創業者から直接バトンを託されたのは現在の「ラーメン大栄」ではなく「元祖らーめん大栄」の方ということになりますが、まあしかし名前が違うので、外から見ると九条店(現在の「ラーメン大栄 本店」)の方が正統に見えてしまいますね。

ただまあ食べる方から見ると、使っている麺はどちらも同じ(近藤製麺)であることや、麺のスタイルやメニュー構成が似ていることから「系列店」「姉妹店」なんだなという感想です。どっちも美味しいしね。


仲が良いのかどうなのかは知りません。名前を継いでいないあたり、相続か継承か法律かお金か何かで何かあった可能性はありますが、表に出ている情報はなさそうです。もうずいぶん前のことですしね。



(余談ですが梅津にもう一店舗「ラーメンかみのばし大栄」という店もあります。こちらも資本関係はなくフランチャイズの名残のようです)



断片的にしか情報が無いのと、「ラーメン大栄」と「元祖らーめん大栄」を混同している記事が見受けられたので、かなりざっくりですがまとめてみました。新福菜館(1938年)や珍遊(1940年代)、ますたに(1949年)ほどではありませんが、「ラーメン大栄」も意外に歴史ある店舗だったんですね。なるほど。



アクセス

元祖らーめん大栄



ラーメン大栄



ラーメンかみのばし大栄