オリンピック代表の選考方法はどうなっているのか
男女ともにこんな感じで決まっています。- MGCの上位2位までの選手が代表に内定
- 2023年から2024年3月に掛けて行われる「MGCファイナルチャレンジ」で基準記録を突破した最上位のタイムの選手が代表に内定
- 「MGCファイナルチャレンジ」で基準記録を突破した選手がいなかった場合は、MGC3位の選手が代表に内定
今回、男子は小山選手と赤崎選手が、女子は鈴木選手と一山選手が代表に内定しました。
2024年パリ・オリンピックのマラソン日本代表選考競技会『マラソングランドチャンピオンシップ』(MGC)が2023年10月15日(日)に東京都内で行われ、男子は小山直城(Honda)と赤﨑暁(九電工)、女子は鈴木優花(第一生命グループ)と一山麻緒(資生堂)が上位2位以内に入り、パリ五輪マラソン代表に内定した。
【速報】MGC2023 男子は小山直城と赤﨑暁、女子は鈴木優花、一山麻緒が五輪代表内定。大迫傑は3位|レース経過・結果・ハイライト|マラソングランドチャンピオンシップ/パリ五輪マラソン日本代表選考会 – スポーティングニュース
3位の選手は男子が僕が大好きな大迫傑選手、女子は細田あい選手で、両選手は代表内定とはならないまでも今のところ代表に一番近い位置にいます。4位以下の選手は「MGCファイナルチャレンジ」に全力で挑み基準記録を突破しなければなりません。
単に「MGCファイナルチャレンジ」で最上位だけなら他の選手にもチャンスはまだあるんですが、この基準記録というヤツがなかなか厄介で、
- 男子:2時間05分50秒
- 女子:2時間21分41秒
となっています。前回2019年の時は男子が大迫選手が東京マラソン2020で基準記録をクリア、女子は一山選手が名古屋ウィメンズマラソン2020で基準記録をクリアかつ最上位で代表に決まりましたが、男子で基準記録を突破出来たのは大迫選手のみ。女子は大阪国際女子マラソンで優勝した松田瑞生選手と一山選手の2人のみでした。相当高いレベルだといえます。
そういう意味で、3位だった大迫選手と細田選手はかなり有利なポジションにいると言えますが、しかし冬季の平坦コースは記録が出るからなあ、、まだまだどうなるかわかりませんね。大迫選手は来年の東京マラソンも出るのかな。
そんなことより最高にかっこよかったのが川内優輝選手
最速の公務員といわれた川内選手もいつの間にか36歳。経験に裏打ちされた戦略で……と思いきや、スタートから飛び出して引っ張るって言うんだからいやもうね。すごいっすね。130回目のフルマラソン。号砲と同時に飛び出すと、雨中の大逃走を展開する。
【MGC男子】4位の川内優輝「なめんなよ」魂の大逃走 若手には提言「海外に出てもっと経験を」― スポニチ Sponichi Annex スポーツ
「半分ぐらいの選手は勇気がなくて私についていくのが怖かったのだと思うし、もう半分はなめていたんですよ。あんな選手はどうせ落ちていくだろうと。そこは『なめんなよ』という感じでしたね」
「漫画の中の主人公になったつもり」で後続を突き放して独走態勢に持ち込んだ。「まさか35キロまで追いつかれないと思っていなかった。びっくりですよね。ハーフ地点ぐらいでは追いつかれると思っていたんですけど」。35キロで吸収されて7人の先頭集団を形成。ここから遅れることなくレースを進めた。最後の競り合いには敗れてパリ切符には届かなかったが、完全燃焼の42・195キロだった。
川内選手といえば数多くのレースを走って調整することで有名ですが、記録を見るとおおむね2時間10分台半ばぐらいでまとめてるんですよね。なのでそれぐらいの実力なのかなと思うけれどそれはあくまで調整だからで(でも優勝してるけど)、ここぞというレースに対してはきちんとピークを持ってきて今回みたいな2時間10分を切るタイムで走りきれる。しかもPBが2021年2月のびわこ毎日マラソン(当時33歳)で、まだまだ速くなってるって言うね。
川内選手は今回4位だったことでパリオリンピック代表からは一歩後退となりました。自己ベストが2時間7分27秒と持ちタイム的に厳しく「MGCファイナルチャレンジ」での逆転は苦しいかなとは思いますが、これからもまだまだ海外レースも含めて一戦で走って行かれるようですし、今後も頑張って欲しいと思います。
すごいなあ川内。