ドイツ戦はただただ驚きました
観戦している時は、あまりにハマらない前半を見て少し絶望していました。ブンデスリーガで活躍している選手はたくさんいるし、チームや個人として実力差が大きいとは思わなかったけれど、なんですかね、負けるときの日本のパターンてありますよね。上手く行かないなあといいながらずるずるやられるヤツ。
それでも昔に比べれば「ああ今回ダメなヤツ」って観戦途中で諦めるようなことは少なくなってて、いずれどこかで修正出来るようになってるからほんとにすごいんですけど、相手ドイツだし無理だと思ってました。今になって考えれば、ああ、90分は持たないゲーゲンプレスが息切れするのを待つための前半後半の2段階作戦だったんだな(そしてそのための三笘温存なんだな)ってわかりますけど、この状態から何が出来るの?って。
で、堂安律の同点ゴールと浅野の逆転スーパーゴールですよ。
よくよく考えれば失点だって崩されたものの最後は権田がファウルを犯してしまったことによるものだし、最後までやられ切ったわけじゃない。シュートも打たれてない。せいぜい「決定的チャンス」レベルの話であって、トータルで見て守備陣も本当によく頑張っていたんだなあとわかります。
まだフォーメーションを試合途中に変えるチームが珍しかったころ、日本にはそんなインテリジェンスはないと思われてた時代があったんですよ。ほんの20年前ぐらいの話です。そんなことはサッカー先進国がやれることであって、日本は1つの戦術を突き詰めて研いで鍛えるしかできないというような。それがこの自在な変更、選手が替わるたびに変わる戦術。日本代表というチームがこんな高度なサッカーを出来るようになったんだと僕はもうね、感動してました。
直接的な勝因は森保監督の采配だったかも知れませんが、海外に出て最新の戦術を吸収してフィードバックするといった個々人の積み重ね、チームとしての分析と展開があってこその勝利であったと僕は思います。日本は強くなりました。
失望はしたけれど悪くはなかったコスタリカ戦
0-1という結果には確かに失望しました。でも、選手、チームは出来る限りのことをやっていたと思うんですよね。最終的には守備陣のミスと吉田麻也選手のクリアミスが重なって失点してしまうわけですけど、それを除くほとんどの時間帯において努力はしていた。確かに前半はもう正直眠くなるような時間帯が長く続きましたが、ぶっちゃけ、コスタリカにやる気がなさ過ぎたと思うんですよ。アジア予選じゃん。ベトナムやタイだってもう少し勇敢に戦うぞ。
もし仮にコスタリカが初戦のスペイン戦でもう少し締めて戦ってたら、2戦目はもう少しオープンな展開になったと思うんですけど、なんせ0-7でしたから。ドイツに勝った日本に対して引きこもるのも当然。グループリーグが終わった今見返すと、最終ドイツ戦ではかなりのオープンな戦いになっていたようなので、やはり日本戦だけを特殊な戦い方でやってきた、もしくはスペインにビビらされて試合を投げたってことだったと。
そういうわけなので、この試合に関しては僕はノーカンだと思っています。あれじゃあ仕方ないよ。強豪国だってああいう試合を落とすことは割と良くありますし。
なお、Facebook見てたら「スタメンを落としてきたのを見てがっかりして見る気が失せた」「やっぱりな」的なことを書いている人を見掛けましたが、んー今の日本代表ってメンバー替えるとそんなに力が落ちますかね?誰のことを言ってるんだろう……敢えてあげるなら遠藤航と吉田麻也ぐらいだけど、その2人だって他のメンバーでフォロー出来ると思うんですよね。そこまでの差はないと思います。それが凄い面白い。森保さん、凄いチーム作ったわ。
歓喜のスペイン戦
そしてグループリーグ第3戦。今考えてみるとこれもやはりドイツ戦と同じような狙いでしたね。
前半頑張りすぎたスペインの選手たちは後半はもう足が止まり掛けてましたし、最後まで同じ強度でプレーすることは出来なかった。そんな中で前半、日本の効果的なプレスでエネルギーゲージをだいぶ減らしておいた上での後半のギアチェンジ、アタック。最高でした。スペインは逆転されてから慌てて手当てしたけれど時既に遅し。途中から入った何人かを除けばプレスも掛けられないぐらい消耗していて、怖さはまったくありませんでしたね。
さらに振り返ってみればこの試合でも失点シーンは完全に崩されたというわけではないんですよね。もちろん何度かあった決定的なピンチのシーンを考えると綺麗に崩されたシーンもありましたけど、全体的にはそれほどでもない。少なくともボール保持率の差ほどではない。
そう考えると、観戦時は劇的な得点シーンにばかり意識が行っていたけれど、総じて日本は守備陣もかなり頑張ったと言えると思うんです。GKの超反応を祈るようなシーンってのは数えるほどしかなく、多くは追い込んでブロックするという形でシャットアウト出来ていました。スペインてこんなに手がなかったっけ?と思うぐらいに。
まあそれでもうん。やはりねえ、堂安律と三笘薫ですよね。もちろんボールを奪いきった伊東純也も逆転のゴールを決めた田中碧も。それがみんな同世代(24歳前後)だってのも凄い。持ってるなあ。2002のロシア戦の時の稲本がちらちらしましたけど、堂安のミドルシュートはあのときよりもさらに凄みのあるゴールでした。格好良かったわー。
そして決勝トーナメントへ
相手はクロアチア。いやーなんだろうこの、実力十分で試合も巧い、前回のベルギー感ある好チーム。簡単な試合ではないと思うけれど(そしてあんまり具体的にサッカーが思い浮かばないので、対抗する日本の戦い方も想像つかないけれど)、きっと有効な攻略手段を見つけ出して見事な試合を展開してくれる、、と思っています。
この感覚、先日のラグビーW杯における日本代表の感じにも似てきましたね。多少名のある国ぐらいなら今は何とかなるんじゃないかという感じ。
期待したいと思います。楽しみ!!!