BBCに掲載されていたこの記事。
黒人男性への警察暴力への抗議が高まり、警察改革や予算打ち切り、警察解体などと様々な要求がされる中、実際に警察組織を解体した自治体に注目が集まっている。
警察を解体したらどうなる 実践してみたアメリカの街 – BBCニュース
米東部ニュージャージー州のキャムデン市は2012年、市の警察を解体した。住民との関係改善が目的だった。
キャムデン市の住民が警察に求めたのは、猛々しい戦闘員ではなく、自分たちを守ってくれる守護者だった。
キャムデン市はかつては全米でも特に犯罪率の高い自治体だったが、警察解体から8年たった今、犯罪発生件数は過去50年間で最少になった。
詳しくは1分半あまりの動画を見て欲しいんですが、かいつまんで言うと、
- アメリカニュージャージー州キャムデン市は2012年、高い犯罪率は警察組織が腐敗しているからという理由で警察を解体
- 地元出身のザキーム・ジェイムズ氏を本部長に採用し、新たな組織を作る
- 住民とコミュニケーションを取りながら犯罪率を大幅に下げることに成功
実際には警察改革だけでなく、州からの財政支援を元にスラム対策など市の再生に取り組んだ結果が、犯罪率の低下に繋がっているわけだけど、それにしても。
警察を解体するという発想がそもそも日本にはないし(可能なのかな?アメリカでは市議会権限で出来るっぽいけど)、一時の盛り上がりで解体したけど手が付けられなくなった……のではなく、現実に合わせたより良い組織を作り直して、市民生活を改善したというのがなんかもうすごすぎてクラクラする。これが本当の民主主義だよなあと思う。自分たちに関係することは自分たちで変えることが出来る、DIYのような精神。
アメリカは教育水準の低い地域も多いし、アホな大統領の下アホなことをやる奴らがあとを絶たないし、どうしようもない国だなと思う反面、こういう素晴らしいこともやれてしまう国でもあり、もちろんそれは地域性その他のさまざまな要因があって「アメリカ」と一括りにすること自体が間違っているということは理解していつつも、ほんとにすごいなと思う。
日本もう少し、自治と住民が近かったらなあ。
そういう僕自身だって距離を広げる原因になっているんだろうけれど。