対処しやすいストレスとそうではないストレスと
Webエンジニアとして働く場合、コーディングやプログラミングだけでなく考えることがたくさんあります。そしてだんだん人間関係や環境が大きなストレスになっていく。もちろんどんな仕事にだって人間関係や環境によるストレスはあるんだけど、同じ人間関係によるストレスであっても職種によって種類が違うっていうか。以前いた店のキッチンではキッチンメンバーに対するストレスはほぼゼロで、それ以外のストレスに対しても上手く言えないけど、仕事の中で手や口や体を動かしながら解消していけてた。きっと僕にとっては対処を取りやすい種類のストレスだったんだろうと思う。対してWebエンジニアとして感じるストレスにはあまり耐性がないみたい。今までそんなこと考えたこともなかったけど、違う仕事をいろいろやってみて気付いた。長くやってるのに、中断期間を挟んでもう15年近くやってる、全然慣れないし、思い返してみると始めた当初から割としんどかった。考え方とか立ち位置とか変えれば克服できることなんだろう、みんな出来てるんだしと思っていたけど、どうやらそうではないみたい。特定の誰かが何かしてくるわけではなくても(今は周りには良い人間しかいないし)、この心にドロッと残るヤツは減ることがなくて、ああそうだったんだと。
接客業の方がストレスフルでは?
カフェ営業をやってて、次々にお客さんが来てオーダーもまとめて通って、めちゃくちゃに追われながら接客もしててめちゃくちゃ大変ってこと、まあよくあるんだけど、そういうときはストレス全然感じないの。何かミスをすれば申し訳ない気持ちになるし、失礼な人や不躾な態度の人を見るとうーんともなるけれど、接客業ってそういうもんでしょうということで流していける。ミスをしたことに対しては謝罪し、繰り返さないように改善するけれど、気持ちが落ちるってことはあんまりない。幸い、店員に暴言を吐くようなお客さんが来ることもないし、もちろん僕らもそんなことはしないし。性格なんだろうなと思うわけです。
Webエンジニアのストレスは全然気にならない、接客業で受けるストレスは耐えられない。色んなことを感じる人がいると思うので、どの職業はストレスが小さいとか大きいとかそういうことじゃないんでしょう。
自分が一番無理なくやれることを選ぶのが一番良い
僕のことを見た人は、だいたい「冷静だね」とか「いつも安定してる」とかそんなことを言うんだけど、僕は知ってる。僕の家族も知ってる。この人は、テンション上がってむちゃくちゃなことをやり始めてからが本性であって、冷静に見えるのはいわば「ガワ」であり、いつもそうだと周りに迷惑を掛けるからしかたなく背負っているようなもの。本当はテンション上げて何かに邁進する機会をうかがっているし、そうでない時間が長くなればなるほどストレスを感じる。椅子に座って黙々と要件定義と議論と調整みたいなの、やってられんのよね。いや、エンジニアはみんな要件定義なんかしたくないと思ってるか。そりゃそうだよな。みんなだってテンション上げて好きなコード書き続けたいよな。でも出来ないんだよな。そういう自分にとって、やっぱり居酒屋は性に合ってたんだろうなと思う。スペインレストランも楽しかったけど、上品すぎてちょっと性に合わなかった。今ならもうちょっと楽しく出来るのかも知れないけど、当時はいろいろ状況もあってなかなか難しかった。今時々やってるカフェやイベント出店は、居酒屋みたいなノリではないけれど自分が好きなようにやれるからやっぱり性に合ってる。別に威勢よく声を出すとかそういうことじゃなくて、近い距離でコミュニケーション取りながら短いスパンでカタルシスを得ていくという感じのストレスマネージメントが合ってるんでしょう。中長期間我慢を重ねて大きな成果を出してカタルシスを感じるみたいなスパンでの働き方が合ってなさそう。単にストレスの許容量が少なくてため込んでおけないのかもね。
ベストは両方ある
しばらくの間掛け持ちで働いてきて、これからもしばらくの間そうすると思うんですけど、両方を上手くマネージメントできるようになることは割と大事な技術だよなということを感じ始めてます。どんな職業にも色んなタイプのストレスがついて回るし、飲食業だって経営のこと考えたら長いスパン我慢するようなストレスだってあるし、エンジニアだって短期間に押し寄せるようなストレスに晒されることもある。両方でストレスの対処の仕方を学ぶのは大事。それに、仮にひとつでストレスが溜まったとしてももうひとつあれば逃げることが出来る。やっぱりWebエンジニアひとつになった期間、ストレスを感じましたからね。飲食の仕事もあったことでどれだけ処理出来てたんだろうっていうね。人間の死因ってぶっちゃけストレスなんちゃうのと思ったりもするんですけど、色んなタイプのストレスに上手に対応出来るようになって、仕事に集中できるようになりたいですね。どんな仕事をするにしても。