「台風が来ている間は秋が来ない」というのは本当?

(画像:http://weathernews.jp/s/topics/201608/260065/


「台風が来ている間は秋が来ないらしいよ。会社の人がそう言ってた」という話を聞いて、そうなんだーと思いつつ、あれでも台風って秋に来るもんじゃないの?とも。実際のところどうなんでしょう。



台風の進路は太平洋高気圧で決まる

台風と秋の関係について調べてみると、次のことがわかりました。

  • 台風は1年中発生している
  • 太平洋高気圧の状態によって日本付近まで来ることがある


「台風が沖縄周辺でカーブすることが多いのは、天気図をみると、大体わかるのではないでしょうか 図1 台風は太平洋高気圧(夏の高気圧)の外側を回って北上することが多いのです。 等圧線に沿って風が吹いていて、高気圧の縁を回るように台風は北上してきます。 さらに、日本付近では偏西風という強い西風が吹いているため、台風は東へ向きを変えて、速い速度で進むようになります。

台風の不思議 その1 – goo天気

日本に来る台風は太平洋高気圧(夏の高気圧)の縁の流れに沿ったルートが多いです。しかし、この高気圧は夏以外の季節では日本よりずっと南にあります。つまり、台風シーズンのオフでは発生する場所が日本から遠く、さらに日本に来るためのルートがないということ。また、冬や春先では海水や海面の温度が低いので、台風のエネルギー源である水蒸気が豊富ではなく、発生しても比較的早い時期に消滅してしまいます。

台風の不思議 その2 – goo天気


つまり秋から冬になって太平洋高気圧が南方へ後退すると、台風のルートもそれに沿って南側へ後退するために台風がなかなか日本に近付いてこなくなるってことのようです。



つまり台風が来ているうちは暑い?

ということは、台風が日本に近付いているうちは太平洋高気圧が発達しているということであり、まだまだ暑い日が続くと言うことでもあります。そういう意味では因果関係は逆だけど、「台風が来ているからまだまだ暑い日は続く」というのはあながち間違いでもないかも。きっと太平洋高気圧の動きと僕ら感じる季節感の間に時差があり、それが「秋に台風が来る」というイメージになってるんでしょうね。実際には、夏の間に来ていた台風が徐々に来なくなって秋が深まるという感じなのかな。


それにしてもまだまだ暑いなあ……ちょっと秋を感じ始めていたのに台風13号、15号ですっかり夏に逆戻り。今年はもう十分に暑かったから、太平洋高気圧さんはそろそろ休んでくれても良いと思うんだけど。。