コンビニ大手3社の受動喫煙防止に対する施策の違いについて問い合わせてみた

歩きタバコのイラスト
京都市では市内全域に於いて、路上喫煙を禁止する条例が施行されています。市内中心部と一部の観光地(清水、祇園、京都駅など)においては、罰則も規定されています。これもうちょっと周知されてもいいことだと思うんですけど、いまいち知られていなくて「罰則の規定がない地域なら自由に吸って良いんでしょ?」「バイクなら大丈夫でしょ」という喫煙者の方が多いように思います。困ったもんです。


京都市:路上喫煙はやめましょう!



で。

そういうわけでなので、管理者が喫煙を認め灰皿等を設置した道路・土地を除いて、路上で喫煙することは出来ないわけですが、コンビニよっては明らかに路上で喫煙せざるを得ない場所(もしくは路上そのもの)に灰皿を設置し、喫煙者の路上喫煙を推進し、受動喫煙を助長させているようなコンビニもあります。

例えば、悪名高き「ファミリマート寺町綾小路店」とか。




この店は、入口のすぐ脇の歩道上もしくはぎりぎりの箇所にゴミ箱と灰皿を設置し、喫煙者に喫煙を許可していますが、そこで喫煙するために灰皿の前に立つと、そこは避けようがないくらい路上です。綾小路の角を曲がるとスタッフ用駐輪場があり(幅は30センチほど)、そこであれば私有地での喫煙と言えなくはないですが、一応ロープが張られて立ち入りが禁じられているので、「許可されている場所」とは言いがたいです。そこで煙草を吸う喫煙者はほぼ全員条例違反であると言って差し支えないでしょう。どこで吸えるかくらい自分で考えてほしいものですが、しかし、灰皿を設置して喫煙可能であると錯誤させるコンビニにも責任はあると思います。

ファミリーマートはこれ以外の店舗でもかなりの割合で灰皿を設置しています。店舗内に喫煙室を設けた画期的な店舗もありますが(柳馬場押小路店)、多くは入口の近くに灰皿を配置し、路上喫煙だけでなく受動喫煙に対する配慮も希薄に見えます。


一方、その他のコンビニではあまり灰皿が設置されているのを見ることがありません。京都でファミリーマートと同じくらい店舗数があるセブンイレブンは、可能な限り思い返してみても、灰皿を設置していた店舗は1店舗か2店舗(最後に行ったのはだいぶ前なので今も設置しているかはわかりません)。ファミリーマート、セブンイレブンに比べると店舗数は少ないですが、ローソンもあまり灰皿を設置しているのを見掛けないですね。広い駐車場を持つ店舗で見掛けたかなあ、というくらい。


とはいえ、こんなの僕の観測範囲でしかないし、その観測範囲はほとんど上京区・中京区・下京区に限られるので、その辺りはっきりさせるべく、コンビニ大手3社に何らかの運用基準があるのか聞いてみました。



質問文

店舗前の喫煙コーナーの設置につきまして

路上等での喫煙による受動喫煙の防止が叫ばれる昨今ですが、私の住む京都市内中心部のコンビニ各店の状況を見るに、セブンイレブン、ローソンの各店舗が灰皿を設置しないことが多いのに対し、ファミリーマートはほぼ全店舗で灰皿を設置しているように見受けられます。ファミリーマートについては、店舗敷地と道路の間にほとんど猶予が無い場所でも灰皿を設置し、結果、路上に喫煙者が溢れる状況を助長している店舗もあります(寺町綾小路店など)。

各社喫煙者や喫煙、受動喫煙に対するスタンスは様々かと思いますが、御社の受動喫煙防止に対する考え方をお聞かせください。


回答その1:ローソン

お問い合わせいただきありがとうございます。

お申し出いただいております件につきまして、
他者様に関しましては存じ上げませんが、
弊社では、路上喫煙禁止条例の対象地域の店舗については灰皿を撤去し、
店舗を利用されるお客様及び店前を歩くお客様が
受動喫煙で不快な思いをされないよう対応しております。

また、路上喫煙禁止条例のない地域の店舗については、
店舗入口から最も離れた場所へ設置するようにしております。

弊社といたしましては、今後も各地域の自治体等と連携しながら、
よりよい環境づくりを推進してまいりたいと存じます。
何卒、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

今後とも、ローソンをご愛顧くださいますよう
重ねてお願い申し上げます。


回答その2:セブンイレブン

メールを拝見いたしました。日頃よりセブン‐イレブンをご利用
いただきまして、誠にありがとうございます。

セブン‐イレブンの受動喫煙に対する考え方についてのお問
い合わせをいただきました。

行政の受動喫煙防止の動きは全国的に拡大しており、灰皿
を店頭より撤去している店舗は増えておりますが、喫煙される
お客様を配慮して灰皿の設置が必要と判断している店経営
者もおります。

弊社では加盟店に灰皿の撤去の啓発をしておりますが、フラン
チャイズ経営のため、撤去など最終判断は独立した経営者と
なります。

以上、ご返事申し上げます。ご確認いただきますようお願い
申し上げます。


回答その3:ファミリーマート

返答なし


回答に対する感想

一番早く回答をくれたのはローソンでした。質問を送信したのは土曜日の朝でしたが、週明け午後イチには返信が。それも、「路上喫煙禁止条例の対象地域の店舗については灰皿を撤去」「対象地域外でも店舗入口より話して設置」と100点満点の回答。すごいなローソン。近所にあんまり店舗がないのが残念ですが、個人的に好感度がスゲーアップしました。やるやん。

ローソンから3時間ほど遅れて回答が届いたのがセブンイレブン。回答の骨子としては「本社としては灰皿撤去の啓発はしているが、実際どうするかは経営者の判断によるので、必ずしも設置しないとは言えない」とのことでした。契約がどうなってるかはわかりませんが、灰皿の設置が売上に関係すると考える経営者もおられるでしょうし、本社から強制できない事情があるといわれれば理解出来なくはありません。そういう意味では、設置してあってもご理解くださいということなんだけど、実際には灰皿を設置している店舗はほとんどみかけないわけで、経営者の意識が高いのか、本社の啓発が功を奏しているのかわかりませんが、本社が問題意識を持つことで改善するのだなと感じました。

なおファミリーマートは、質問文送付から4営業日が経過しましたが今のところ返信はありません。質問文中、具体的に店舗名を挙げていることから返信しづらかったのかも知れません。一応、各社の具体例を挙げておいた方が叩き台になるかなと思って書いたんですけど、もうちょっとフェアに書くべきだったかな。一番ちゃんとやってないところが一番回答遅いってのも、さもありなんて感じではあります。他の2社も返事がないならそういうもんだろうなと思いますけど、2社はむちゃくちゃ素早く返信くれましたから。まあ、気長に待ってみましょう。



まとめ

ローソンはきちんと明確な基準をもってフランチャイズ各店舗に要請していることがわかりましたし、セブンイレブンも強制は出来ないものの問題意識を持っていることは伺えました。一方で問題ある店舗が多いファミリーマートからは回答をいただけず、ポリシーの有無さえ確認出来ませんでした。今後何らかの返信があった場合には、追記してお知らせします。



追記

ファミリーマートさんからも返信いただいたので、別記事を書きました。

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