道行く高齢者が危険であることは改めて書くまでもありませんが、最近立て続けに怖い場面に遭遇したので。
朝、出勤時。一方通行で見通しの良い道路を自転車で走行中、明らかにこちら側が青の信号の交差点を明らかに赤の信号の横断歩道でおばあさんが横断開始。足腰があまり良くないようで、カートを引きずりながら横断しているのだけど、渡り始めからして既に赤信号で、多分もう1分ほど待てば青信号になるタイミング。青信号の間に渡りきれないから早めに渡り始めた可能性もあるけれど、道自体は幅3メートルほどしかなく、多分渡りきれる。単純に信号なんか最初から見てなくて自分のタイミングで渡り始めたか、待ちきれずに渡り始めたかのどちらか。
幸い、横断スピードがあまり速くなかったので大きめに距離を取って迂回して通過しました。僕は自転車でスピードが出ないからまだ良いけど、あれ自動車運転中に見たらちょっとした恐怖ですよね。
もう一回は昼、ダブルヘッダーの合間で一旦帰宅時。片側一車線でそこそこの交通量がある道路の信号がない交差点で、左右の往来が収まるまで自転車で待っていたところ、向かい側からおじいさんが横断開始。道の真ん中まで行って一旦止まったあと、お前それ明らかに右から来る自動車に轢かれるだろというタイミングで横断を開始し、案の定間に合わなくて自動車は停止、クラクション。おじいさんはそのクラクションを聞いて驚き、あろうことか逆ギレして大声で悪態をつく始末。いや多分というかなんというか、悪いのアンタだよ……
ほんの20メートルほど西に行けば信号が付いた交差点と横断歩道があり、それでなくてもその交差点が赤信号になれば余裕を持って渡れるところ、我慢できずに渡り始めて危険な目に遭う。どう考えても回避可能な危険に自らの誤った判断で向かって行ってるんですよね。クラクション鳴らされてびっくりしたか知らんけど、自動車のドライバーの方がびっくりしたと思うよ……傍目から見て、ほとんど自殺でしたからね。一瞬覚悟しましたもん、僕。
いろんなことが判断できなくなるのが高齢者
判断力が落ち、誤った判断をするようになるのはもうね、仕方がないです。それを糾弾したり怒ったりしてもどうしようもないし、いずれ自分も往く道だしそういうもんだとは思うのですが、それはそれとして、現実問題として危険です。世の中高齢者が増えたことで、相対的に自分はまだまだ若いと感じ、自分の判断に自信を持ち続ける方が増えた結果、自分の能力の低下を意識せずに行動してしまう人が増えたような気はします。上であげた例の1つ目の方は高齢で判断力が落ちたというシンプルにそのままの件ですが、2件目はそれに加えて自分は出来る、間違っていないという誤った認識が人に迷惑を掛けたという件です。言ってもわかってもらえないだろうし、何らかの危険に遭遇するまで同じようなことを続けるんでしょう。とても危険。
もちろん社会のあり方としては、高齢者がこうした誤った判断で道を渡り始めたとしても渡り終えるまで待ってあげられるような、そんな余裕ある社会である方が良いのだろうとは思いますが、現実的には特に都市部ではそうあろうとすることはとても難しい。車が円滑に走行している側を歩くのが歩行者、都市部の交通はそう設計されていますし……ドライバーが高齢者の飛び出しを予想して走行するのは無理ですよね……
自分が彼らと同じ年になるまでにはまだあと数十年頑張って生きる必要がありますが、まあでも生きていればいずれその年齢にはなるでしょう。僕だって歩みは遅くなるでしょうし判断力は鈍るでしょうが、それをきちんと受け入れることは大事だなあと思います。それが出来るかどうか今はわからないけれど、今自分がどうなのかを感じ受け入れて、自分に出来ることをする。それは結局今やっていることと何ら変わらないわけですが、さらに数十年歳を重ねて色んなことが億劫になったとしても、大事にしていきたいと思ったのでした。
それにしても、怖い場面を間近で目撃することにならなくてホントに良かった……
じいちゃんばあちゃんもっと気をつけて(泣)