「むずかしい」と「むつかしい」

気になっていた日本語の小ネタを少々。


学校で「難しい」という感じの読みは「むずかしい」だと習いました。
でも現実的には「むつかしい」と発音・記述する人もいます。

個人的に「むつかしい」という用語に慣れず、長いこと「むずかしい」が正しく「むつかしい」は誤用だと思ってきたのですが、実際にはどちらが誤用と言うことはないのですね。「デジタル大辞泉」では両方正しいとしています。


むずかしい【難しい】の意味 – 国語辞書 – goo辞書

むずかし・い〔むづかしい〕【難しい】

[形][文]むづか・し[シク]《「むずかる(むつかる)」と同語源。「むつかしい」とも》



また、広辞苑では「むづかしい」も合わせて3通りの書き方を認めているという情報もあります。
(手元に広辞苑がないので確かめていませんが)


「難しい」を「むつかしい」と書く人がいますが、これは厳密には正解ですか?でも… – Yahoo!知恵袋

●広辞苑によれば、
「むずかしい」
「むづかしい」
「むつかしい」
のどれも許しています。
慣用としては、仰るとおり「むずかしい」でしょうね。



「主に西日本での言い方」としているサイトもありましたが、どうなんでしょう、周りでそう使う人を見掛けない一方で、西日本にルーツがあるわけではない人がweb上使用しているのも見掛けます。ATOKでも「むつかしい」→「難しい」をきちんと変換できるようになっていますし、今はあんまり関係なく浸透している印象、なのでしょうか。


もちろん一般的には「むずかしい」が常用されているのですが(Googleの検索数では「むずかしい」の方が7倍多い)、「むつかしい」「むづかしい」という用語を見掛けても神経質になることはないですよ、という話でした。
(出版社などでは「「むずかしい」に統一する」なんていうルールがあったりするのかも知れませんが)