家賃の安い周辺地域で好きな商売をする人が増えているような

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まぁ京都ローカルネタなんですけれどね。
丸太町以北、今出川以南の地域が少しずつ注目されている気がします。


河原町通りの丸太町~今出川付近は昔からいろいろと縁がある地域で、以前は通勤路、今は毎日のジョギングコースになっています。その地域の10年前というと古い商店や事務所がこれまた古い民家の合間になんとなく並んでいて、かといって「京都っぽい」と言われるほど古くもなくて、言ってみればただ通り過ぎられるだけの地域だったのですが…なんかどうも最近ちょっと変わってきました。

まず変化の前段階として古い民家がなくなったり、古い商店が閉店したりしました。もともと高齢化の進んだ地域だったので、ビルの2/3階に住み1階で商売をしていた人がこれ以上商売を続けられないということで1階の店舗を閉めたり、亡くなったのか息子夫婦と同居することになったのか引っ越したり、雑居ビルから小さな事務所が抜けていってもぬけの空になったりしていきました。一時はこれはダメかなー、駐車場街になるのかなーとも思っていたのですが、不思議なことにというかなんというか、更地にして駐車場にする人やマンションを建てる人があまりいなくて、店がなくなって行ってる割には街としてがらっと変わってしまうと言う印象はなく。なんとなくそこにあるという感じで。


で、ここ3年くらいですかね。そこからさらに街の様子が変わってきました。


多分、数年間野ざらしにされた結果、家賃が繁華街に比べて大分下落したんだと思うのですけど、それまでシャッターが閉められていた店が少しずつ改装されていったんです。別に町内会として積極的に誘致していたわけではないので自然な動きだと思うんですけど、ざっくり思い出すだけでも、

  • タイ料理屋
  • 和食カウンター
  • オーガニック的なカフェ
  • パン屋
  • 和食居酒屋
  • 餃子とビールが味わえるオシャレなバー
  • フランス料理屋
  • イタリア料理屋
  • レコードショップ

などなど。

これまた不思議なことに、よくありがちな「美容院」「服飾セレクトショップ」「不動産屋」といった店舗があまりなくて、それよりか初期費用が掛かりそうで利益率が低そうな店ばかりです。なんなんだ。


と言う話をうちの社長にしたらば、

いやあ、北の方は過大評価されすぎてるよ。実体は客が全然いないのに家賃が高すぎるし(後略)

と北は北でも北山の話になってしまいました。ああ、バブルを経験した45歳以上の経営者にとってはそういうもんかも知れませんね。条件反射的な意味で。ただでさえ京都は無駄に評価されて賃貸料積まれているような気がしますし。

でも僕が見てる限りでは、新しく出店してすぐに潰れずに続いている店は、

  1. 若い経営者が
  2. こじんまりとした規模で商売をしていて
  3. しかも商売自体手が掛かってそうで
  4. 土地自体に華やかな印象はない

という感じです。印象では何かに煽られて特定の場所を目指したバブル時代の流行とは違って、

  1. 自分が好きな商売を
  2. 自分の身の丈に合った場所で
  3. 自分が管理出来る規模でやる

みたいな感じに見えて、知人が何人かいるのもありますけど、なんだろう、とても好感が持てるのですね。「無理して街中に店を借りて頑張って商売する」それも1つの商売の形でしょうけど、そういう考え方がうちの社長の時代の発想だったんでしょうし、でもランニングコスト考えればその方が儲かるとは限らないわけですし、だったらなー。いいよね、そういうの。


もしかしたら数年後には綺麗さっぱり雲散霧消して駐車場だらけになっているのかも知れませんが、だとしても、なんとなく興味を持って見守っていたいと思います。この流れから新しい文化が生まれていったら良いなあ。ということを期待して「今、あの辺ちょっと面白いよ!」と言っておきます。