【読書感想文】 Number 786「ブンデスリーガの日本人。」
「Numberの定期購読を更新するか問題」はまだ結論を出していません。
支払期限は9/26でまだ今週発売の号を残しているので、それを見た上で決めるつもりです。
そんな心情で読んでいた最新号(と言うか既に先号かも知れない)。タイトルの通り、日本人の移籍が非常に目立っている昨今のブンデスリーガに焦点を当てた特集です。香川真司から始まり、岡崎、宇佐美、内田、槙野、そして長谷部。それらに加えてブンデスリーガの見どころ特集も。なぜ、今、ブンデスリーガが躍進しているのか。歴史あるブンデスリーガには他にない何があるのか。
そして現在のドイツを語ってきた、その最後に来るのが木崎伸也さんによるナンバー・ノンフィクション「奥寺康彦とドイツの邂逅」。これがまたとても良い。全ての「現在」を見てきた上で騙られる、奥寺さんの「その時」がとても印象的でした。僕はもちろん奥寺康彦さんの現役時代は知りませんが、今とは何もかも違う中で実績を残した彼の足跡は、見るだけでワクワクしました。
そう、僕が読みたかったNumberはこういうのなんですよ。流行りに流されるだけじゃない、懐古主義に浸るだけじゃない、一面だけを切るのでもない、1冊トータルで楽しめる作り。今回はそれを満たしたとても素晴らしい出来だったと思います。
Numberの財産とは何か?ということを、編集部の人たちはよく考えるだろうと思いますが、僕が思う「Numberの財産」というのは、過去の実績とか選手との縁とかではなくて、フリーライターの名簿、だと思うのですよね。創刊57年の米Sports Illustrated誌に比べれば実績はそれほどではないし、選手は移り変わっていくし。スポーツライターにも色んなタイプの人がいますが、日本にいて色んなジャンルのコラムを書くような人もいれば、ドイツに住んでブンデスリーガの今を届けてくれるミムラユウスケさんのような人、アメリカにほぼ移住状態でMLBの情報を伝えてくれる菊池靖さんのような人もいます。それ以外に特定のスポーツに特化した人とかも。プロレスの門馬忠雄さんとか。野球の永谷脩さんとか。そうした色んな人をたくさん「持って」置くのがとても大事。
Numberを楽しく読むコツはまず、その文章を誰が書いているのかを見ることだと思っているのですが、そのライター陣の差配が下手だとせっかくのライターが活かせなくなってしまいます。編集部には上手にライターを使って、刺激的な紙面を作って欲しい。ベテランにも若手にも素晴らしいライターがたくさんいるわけですから…Numberはそれが出来るメディアだと僕は思っています。そもそもそれを作る能力がない媒体には期待何かしないし、ましてや定期購読なんかしないわけで…
あ、てかまぁそこまで僕が熱く語ることでもないか。関係者でもないのに。
ただまぁ、それだけNumberっていう雑誌が好きだってことです。基本的にメディアや媒体を好きになることはあまりなくて、書いてる人や書いてある記事ごとに好きだったり嫌いだったりするもんなのですけど、Numberだけは例外。その存在自体が好きです。ええ。一体なんの告白なんだ。