「レコードマップ」のお話

そういえばで思い出したんですけど、
全国のレコード屋を網羅するガイド本、レコードマップのお話。
最新版の『’08-’09』から厚みがもの凄く薄くなりまして、
「ああ、全国のレコード屋も減ってるんだなぁと思った」と言う感想を、
いくつかのブログで見かけた気がするんですけど…

あれ、実は事情があるんですよね。


レコードマップって随分古くからある冊子なんですけど、
’06-’07から編集する会社が変わりまして。
色々と編集方針が変わったっぽいです。

特に最新版では店の選別と原稿の集め方の変更が大きかった。



編集の意図としてどうかはわかりませんが、原稿の提出のシステム上、
1つの屋号に対して1つの店舗しか登録できないようになってました。
ということは…例えば、大阪と東京とか、渋谷と下北とか、
ある程度の規模の店舗が複数あったとしても本店しか載せられないわけです。
それって…本を読む人から見て意味あるのっていう…

システムの都合なので、その辺きちんとした店舗もあったかもしれませんが、
問い合わせて対応してもらわない限りそれは改善されないので…
見かけ上店舗は随分減ってるかなと。



それから、原稿の集め方。

レコード店ってのは一部の大型店を除いて少人数でやってる店が多いので、
入荷やら仕入れやら客対応やらで結構忙しくしてるもんなんです。
(通販やってる店舗は特に)

でもって言っちゃ何ですけど、業界全体的に緩い雰囲気なんで、
用紙を渡して、「何日までに出してくださいね」と言ったってまず揃いません。
やー、レコードマップに載ったらかなりでかいってのはわかってるんですけど、
ある程度顧客つかんで回ってる中古レコード屋とかだったら後回しになりがちですし。

そういう意味で、もし店舗数を網羅して揃えることを主眼に置くんであれば、
ある程度締め切りを前倒しで設定しておいて、
その上でかなり督促しないと…無理でしょうね。

そういう意味で今回はその辺が比較的機械的に、
はい締め切りすぎたんで無理ー的なアレで、そりゃ店揃わないよね…という感じ。



そういうわけなので、見る人が見れば、あれ?あの店載ってないじゃんとか、
え、あの店も潰れたの?とかいう感じなんだけど、
まぁこのご時世なので十分あり得るけど、
いやそれ多分、載ってないだけです…

レコード屋って、中古レコード屋を中心に、
少人数化しながら増えてもいると思うんだよね。実際の話。
京都も昔に比べると増えてると思うしなぁ。
(もちろん、レコードの売り上げが増えてるということじゃないけどね)



レコードマップは今でもかなり重要な情報であることに代わりはないんだから、
もう少し網羅の気概を持ってやって欲しいものだと思うのであります。
年変わったらそろそろそういう時期だと思うし。

いらぬ誤解はもう十分です。はい。


4313881085レコードマップ+CD〈’08~’09〉編集工房 球
編集工房 球 2008-04
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