京都市のキャッチフレーズ「共汗」。

つい最近知ったんですが、京都市のキャッチフレーズは「共汗」(きょうかん)というらしいです。

京都大作戦!門川大作京都市長OFFICIALサイト ? 共汗大作戦 | ?市長のご挨拶?
第26代京都市長に就任いたしました門川大作です。

 京都の「まち」は、それぞれの地域が、山紫水明の自然と調和を保ちながら個性的な色を放つステンドグラスのようなまちです。また、京都の「ひと」には、進取と創造の力を秘めた町衆の自治の伝統が脈々と息づき、自立の気概に溢れております。私は、そんな京都が大好きです。

 私は、こうした「まち」や「ひと」が持つ地域力・文化力・人間力を結集、融合し、これを「京都力」にして改革と創造のエネルギーに換え、子どもに笑顔の絶えない、若者に夢が溢れる、お年寄りに生きがいを実感していただける新しい京都をつくってまいります。

 そして、「スピード」、「パワー」、「ハート」と現地・現場主義の徹底を信条に、自らが先頭に立って市民の皆様と共に汗し、市政改革を推進してまいります

 地域主権の時代をリードする住民自治のモデルとなる未来の京都、魅力と個性にあふれる京都の創造に向けて全身全霊を捧げて参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。


きょうと市民しんぶんにもコーナーがあるとおり、
いわば門川市長のスローガンだったものを、京都市の方針に拡大してやっていこうということらしい。

言いたいことは、門川市長が語っているとおり、
市民だけが汗をかき税を納め、役人はのんびり適当にと言うことではなくて、
市長始め市役所も一丸になって汗をかき、良い方向に持って行こうと言うことみたいです。

ま、言いたいことはよく分かります。うん。



でもなーなんだろうなー字面だけ眺めるとですね、あんまり良い印象を受けないんですよ。

議員なんかでも嬉々としてこのキャッチフレーズを使ってる人がいることを考えると、
その辺が市民と公務員の感覚のずれなんだなーと思う。


率直に言うとね、我々も汗を流します!っていうのはね、ただの自己満足なんだよね。
市民の側から言わせてもらうと、市民の血税から給料をもらってる公務員が、
市民のために汗を流すなんて当たり前だろ、っていう話なんですよ。
それを今更改めて、「汗を流します!」とか言われたって何のリアクションの取りようもないよ。
当たり前だろ、そんなの。

それが当たり前である、と言う感覚を前提にして「共汗」っていう単語を眺めると、
そこにあるのは「市民の皆様だけに汗を流させません」ではなくて、
「私たちも汗をかくので市民の皆さんも汗かいてくださいね」的な、
いわば「痛みを伴う改革」的なニュアンスを感じてしまう。


や、理屈でいえばね、そうじゃないってことは分かってるんだけどね。
真摯に考えた上でのキャッチフレーズなんだろうと思うんだけど、
でも、率直な感想はそうなんだよ。

実際に公務員が汗を流していないとは、僕個人は思わないよ。結構みんな忙しいし。
いてくれないと困るし、いつもありがとうございます、とも思ってる。
でも公務員が汗をかくのは当たり前、市民が汗をかいてるのは分かり切ってることなんでね。
そんなことを目指してどうするんだって言う。


よくよく眺めてみると、結構ね、
嬉しそうに色んなところで出してるキャッチフレーズなんだけどね。
そういう感覚の違いみたいの、公務員の人には分からないのかもしれないなぁ。

悠々自適な生活な人なんてそう多くはなくて、
みんななにがしかしんどい思いして暮らしてる中で、汗を!とか言われる違和感を、
もっと理解してもらいたいと思うよ。

市民が共感できるかどうかは、そっからの話ですよ。根本的にね。