交流戦を通して、誤解を恐れずに言うと、1リーグも悪くないじゃないか、とおもった。
対戦のバリエーションが倍に増えただけで、ここまで違うものかと。
むしろ、これくらいのボリュームが欲しいよね、日本のプロ野球にも…みたいな。
でも、日本シリーズや、リーグの拡大を考えると、
ただ単純に1リーグ制にするのはちょっと…それはただの縮小だし、
ちっとも面白くない(いつか飽きるだけ)
そう考えたとき、ダイナミックな展開をするに当たって不足しているモノは何か、
可能性の一つとして、それはチーム数なんじゃないのか、という考えに行き当たった。
収益など難しいことを考えずに、ベストを考えると、
今のリーグと同じ規模のプロ野球がもう一つ出来て、合併する…ちょうど、
NFLのように拡大したら、イデオロギーの対立や、その他の面で違いがクッキリとして、
面白くなるんじゃないだろうか、と。
今のNFLって、AFLとNFLというふたつのリーグがあって、
それが1966年に合併してできあがったリーグなんだけど、
(当初は、お互いのリーグの優勝者が統一王者を決めるような形で交流が始まった…らしい)
それによって、チーム数や規模も増えただけじゃなく、
当然資本も増したし、影響力も増えただろうと思う。
その後もエクスパンションなどを繰り返してチーム数を増やしていくわけだが、
まぁそれはそれとして、日本の人口と野球人気を考えれば、
少なくとも、Jリーグ程度のチーム数があっても良いはずだ。
(J1だけで18チーム。J2合わせると、30チーム)
交流戦を通して、対戦相手に『読売』が入っていなくても、
興業として成功するということがよくわかったわけだし、
なんとかなるんじゃないのかな。
12球団が入り乱れても、“個性が売り切れる”ということはなかったように思う。
あと、もうひとつ気になっていることがあって。
それは、青少年、ユース世代の育成に関すること。
まぁ、競技によって文化があるのは当然なわけなのだけれども、
野球はサッカーに比べて、育成を疎かにし過ぎなんじゃないだろうか?と。
『甲子園』という文化は僕も非常に大事だと思うのだけれども、
それより前の世代、ジュニア、シニアの時代の育成は、
各地のクラブチーム、小中学校、に任せっきりで、
プロ野球機構としてなんらかの育成方針を示すと言うことはあり得ない。
(もちろん、プロ・アマ間の問題はあるけれど)
なんだろうね、プロ野球球団が、
ユース組織を持つことをそろそろ考えても良いんじゃないだろうか。
そこからのピラミッド方式。
ユース組織に何年以上在籍していれば、本人と同意の上、ドラフトでの優先権を与えるとか。
Jリーグみたいに、ユースに所属しつつ高校に通う、
ユースを止めて高校の野球部に入る、
そういう、育成っていう概念は、アメリカも含めてなんか野球には全くないような気がする。
なんでだろうね?
育成って言うのは、
もちろん、チームの育成方針にあった選手を得やすいというメリットもあるけれども、
その他に、地元への密着や、ファンの裾野を広げる、
学生、選手になれなかった人への保証や雇用先の紹介(Jリーグでは当然)、
奨学金制度を利用した、野球と勉学の両立など…
社会貢献度は大きいと思うんだよね。
まぁ、野球に関して言えば、
日本では既得権益を得ている人が大勢いるから話が進みにくいという面もあるかもなぁ…
高校への紹介で食ってる人だって随分いるでしょ。
流れのコーチとか。
そういうのを全部チームが囲ったら、生きていく幅が狭くなるのは否めないねぇ。
まぁでも何か、ダイナミックな展開を期待したいよ。
せっかく交流戦は面白かったんだからねぇ…
その何かを、通常のリーグ戦に応用してほしいよ。
まぁ、if、なんだけれどもね。