おなじみITMediaに、最新のデータが掲載されていたので、取り上げてみた。
半ば惰性で。
…いやいや、そうではなくて、
『日本はIEびいき?』というタイトルが気になって。
ITmediaニュース:Firefoxが米独で勢力拡大。日本はIEびいき?ブラウザの世界シェアでFirefoxが7%近くに達した。ドイツでは22%ものシェアがあるのに対し、日本では2.79%にとどまっている。
ブラウザ利用に占めるシェアは、米国ではFirefoxが引き続き勢力を伸ばして7%近くに達し、Internet Explorer(IE)の減少が続いているのに対し、日本ではまだIEが圧倒的であることが、WebSideStoryがこのほど発表した統計で分かった。
米国内で4月29日現在のブラウザのシェアは、IEが88.86%(2月は89.85%)、Firefoxは6.75(同5.69%)、Firefox以外のNetscape/Mozillaブラウザが2.23%(同2.47%)、そのほかが2.06%(同1.9%)の順。
Firefoxのシェアは昨年に比べて2倍強となり、現在のペースでいくと年内に米国でのシェアが10%に達する勢いだという。
ブラウザの利用傾向は国によって大きな開きがあることも判明。ドイツではFirefoxが22%ものシェアを確保、IEは69.45%にまで低迷している。一方、日本ではIEが93.92%と圧倒的で、Firefoxは2.79%止まりになっている。
この背景としてWebSideStoryでは、ドイツのユーザーはNetscape時代から長年にわたってMicrosoftの代替製品を支持してきたのに対し、日本では常にMicrosoft技術をフルに取り入れてきたと指摘している。
速報だけに短い文章なので、全文転載してみた。
これによると、ドイツではIE、7割切ってるの!?
一方で日本は9割強。
一目瞭然。
しかしなぁ、
『日本では常にMicrosoft技術をフルに取り入れてきた』っていう分析はどうなんだろう。
国民性的に見て、多数派主義だし、自立心の強そうなドイツ人に比べれば、ねぇ?
納得できる話ではあるんだけれども、うーん。
日本も昔はネスケユーザだらけだったのよ。
かくいう僕もそうだった。
最初に買ったWEBデザインの本は、4,000円もするNetscapeNavigator4.0準拠の、
ほとんど学術書のようなHTML教本だった(すり切れるまで読んだ)
ワードじゃなくて一太郎がもっとシェアを持ってたし、
エクセル、オフィスと戦えるほど、ロータスも元気だった。
ブラウザに限らなくても、代替製品に無関心だったわけではないのよ。
その後のネスケのダメさ加減(機能増やしすぎてとにかく重かった)を考えると、
ネスケのシェア減少は必定だったんだが、
日本ユーザは、素直にIEに戻る…ことはなくて、
他になんか無い?って常に探してたと思う。
それがDonutだし、Sleipnirだし。
先日、Sleipnirに関するエントリに、kidsさんという方からコメントを頂いて、
まぁ要するに僕の書き方で誤解を与えてしまったのだけれども、
IE互換のタブブラウザってのはそういう風にシェアを獲得していき、
ただし、性質上、搭載エンジンとして
ブラウザシェアに組み込まれることが多かったんだと思うんだよね。
先日kidsさんに指摘されたとおり(そして僕自身もそうであるように)
引き続き、Sleipnirなり、Donutなり、いや、Lunascapeなり…を
使い続けてる人が多いんじゃないかな。
IEの危険性云々という視点で見れば、IE互換タブブラウザも危険には違いないけど、
タブ、ツールバー、検索機能、拡張性能、スキン…などなど、
多くの『代替ブラウザ』が誇る機能は備えてる。
つーかね、ソフトウェアとしてね、既にIEじゃないわけさー。
なんだか、蛇足がぞろぞろ付いちゃったけど、結論としては、
IEのシェアが高いって言っても、本当にIEを真正直に使ってる人って、
数字ほどじゃないんじゃない?と。
ライトユーザーはともかく、ヘヴィユーザには多分いないんじゃない?と思うわけです。
なので、IEシェアが高い=マイクロソフトの支配って結びつけるのは、
外国の会社だから仕方がないとはいえ、安易だなぁ、と思ったわけです。
むしろ、マイクロソフトに対する『レジスタンス』で言えば、
IE互換ブラウザも含めて、決して大人しくないと思うんだけどな。