哲学。

最近、少し学問としての哲学に興味を持ちつつある。
昔は、当たり前のことをぐだぐだと考え続ける、
そんな下らない人々、というような印象があった(極端に言えば)。
でも、少し見てみると、確かにそうなんだけど、
感覚のまま、よく分からないことをなんとか、言葉にし、もしくは感じ、
何とか形にしていこうという姿があった。
言ってることは、共感できる部分も在れば、未知の部分もあるけど、
少なくとも、一般にとらえられているような、
半ば占いと混同されてしまうような、『分からないことを説明する』学問ではなく、
きちんと、体系に基づいた、『科学的』な学問なのだ、と実感した。
正直に言うと、どこから手を付けたらいいのか皆目分からないけど、
多分、2005年前半のテーマはそこら当たりになるんじゃないかと思う。

そういえば、哲学をかじった人の発言で鼻につく言い回しがある、
『誰々はこう言ってるよ、』
と、あたかも自分の思想のように先人の言を披露し、
相手が知らなければ蔑み、優越感に浸る、
そういう、半ば『内輪でしか通用しない言葉の振り回し』感が、
哲学というモノにはついて回ると思う。
はっきり言って尊敬できない部分だが、
学問としての歴史を考えると、それも無理もないかな、と思う。
哲学は、明らかに一人の哲学者で完結するものではなく、
物理学のように厳然たる真理があるわけでもなく、
先人の閃きにヒントを得て、自分なりの言葉を紡いでいく、
そういう学問であり、
既に誰かが通ってきた道に関しては、
その言葉を引用することでルートを省略し、
違う視点を切り開く、そういう学問なのだろうと思う。

逆に言えば、自分の興味を引かなければ、
どんなに偉大とされる哲学者も、自分とは無関係、そういう世界な気がする。
でなければ、先人が一生かけて紡いだ思想を、
同じ人間が消化できるわけないもんね。
いろんな人の思想をのぞき込んで、自分に合う何かを探したいと思う。