僕はそのとき、
『あっ、、、もう、死んでもいいかもしれない。』
と思った。
なにひとつ得てないし、なにひとつ解決していないのに、だ。
それは、逃げかもしれない。
うん、そうかもしれないね。
でもそんなことより、あまりにすっきりしすぎて、
まったく心残りがないように思えた。
自分の言いたかったことを言えるようになったことが、
果てしなく幸せに感じて、
とめどなく微笑みがあふれてきた。
人は、何か役目を果たすまで、生き続けなければならない。
そして、それが何であるかは、わからない。
僕の役目は、この人を微笑ませた時点で十分なのかもしれない。
と、感じたのかどうかはわからない。
わからないから理屈で反論しないでね。
でも僕は、ふと思ったんだ。
すごく投げやりな気持ちじゃなく、
すごく前向きな気持ちで
『あっ、、、もう、死んでもいいかもしれない。』
と。
死ぬつもりはないけどね。
まだ、やり残してる快楽が
人生には山ほどある。