【サッカーW杯ロシア大会】vs ベルギー





無念。。




まさかここまで歓喜に溢れた90分になろうとは思いもしませんでした。ベルギーが日本をリスペクトする感じはあまりなかった(ある程度舐めてくるだろうなという予想はあった)ですが、口では「2-1で勝つ」といいつつ、実際には0-2くらいで完敗なのではというのが偽らざる気持ちであり、前半の想定以上の出来、後半直後の先制、追加点。序盤から飛ばしに飛ばしていて最後しんどくなりそうだとは思っていましたが、それでもしんどい時間帯を前にこの流れ、乗り切っていけるはず……そう思っていました。

が……ベルギーの2枚替えからポジションのズレとボランチ横付近のスペースが目立つようになり、その修正がなかなか出来ないままに立て続けに2点。1点目は「不運」だったと思いますが、2点目は完璧にやられた感。その後日本も本田と蛍を入れて、中盤を前後とも整備し直してなんとか状況は持ち直し、でも運命のロスタイム、延長戦は厳しい日本が仕掛けたCKをさらりとかわしての鮮やかなカウンター。2点目がフェライニ、3点目がシャドリと途中出場の選手で、起用がピッタリ当たった結果となりました。ほんの25分前まで「行けるかも!」と思っていただけに、このショックは大きかったです……言葉に詰まりながら懸命に前を向こうとする長友が……


惜しかったなあ。

初めてサッカーW杯本選に出場した1998年のフランス大会から6大会目。間違いなく今回が一番良いチームだったし、ピッチでの対応や対人の強さ、その他ありとあらゆる部分が世界基準で、見ていて本当に頼もしかったです。ルカクやアザール相手に腰が引けるのではなく積極的に距離を潰して、あの距離で渡り合って仕事をさせなかったのは、本当にすごかった。
(アザールには、フェライニが入って後半スペースが出来てから自由にやられてしまったけれど)

日韓の時は、正直、勢いだけで勝ち上がった感がありました。今考えてもなんで稲本が点を決められたのかよくわからない(笑)南アフリカの時は、いろいろなマネジメントが当たって、流れて行けたという感じでした。それに対して今回は直前の試合の内容が良くない、直前で監督がクビになる、主力が怪我明けの選手だらけというおよそ順調とは言えない状況から、およそ1ヶ月の間にそれまでの4年分の経験を凝縮するような成長を遂げたそんなチームだったと思います。4年間、姿形が見えなくてみんなフラストレーションが溜まっていた、「これが日本代表だろ」っていうチームが、本選に入ってようやくそして明確に見えてきた。だから見ていて楽しかったし、もっと見ていたかった。


各選手のヨーロッパでの活躍は、随時動画でチェックはしていたけれど、それが連動するとこうなるんだってのがすごい楽しかった。誰に言っても嫌な顔される、

「僕が好きな選手は、吉田麻也選手です」

というのも、今回は胸を張って笑顔で言えると思います。今回はすごかったろ。な?酒井宏樹、長友、昌子がいたからだって声もあるかも知れないけどさ、イギリスでずっと体張り続けてる、それがどういうことかよく解った気がします。昌子も植田も早く海外に出て欲しい。対人だけでなく、長谷部とも連携を取りながら中盤を締めていた、そのマネージメントを褒めてあげたい。

もちろん吉田だけでなく、大迫も、乾も、酒井宏樹も、柴崎も、原口も、もちろん香川もそれぞれスーパーだったし、長友は明らかに全盛期と遜色なかったし、初めて「ヨーロッパで活躍する選手ってスゲえんだな」と思いました。今まではなんだろう、個々人はすごくても上手くフィットしないっていう感じが強かったので。でもそれがこんなに戦術的に連携できるかーと。


なんか、感情が高ぶって詳しくもない戦術の話を始めてしまう前に終えようと思うけれど、とにかく、格好良かったです。ポーランド戦の最後20分はえらく叩かれたし確かに格好良くはなかったけど、それも十分挽回できたと思うし、日本の目指すものを今度こそ世界に見せられたと思う。結果は、選手にとっては満足出来るものでは無かったかも知れないけれど、素晴らしかった。

主力の何人かはこれで代表を引退していくと思うけれど、U世代にも海外でチャレンジしている選手は多いし、これからチャレンジする選手もいるだろうし、また次の日本代表を作って行ってくれればと思います。

ありがとう、日本代表。
ありがとう。



それと最後に。
乾はエロすぎ。あのシュートはほんとエロすぎた。
来期もスペインで活躍してくれることを祈ってます。

頑張れ、乾。