というわけで漫画「もやしもん」が完結してしまいました。連載開始が2004年なので9年半くらい。とはいえ僕が初めて読んだのはなんと去年のことなので読んで1年くらいしか経っていないのですが(知ってはいたし興味はあったのだけどなぜか手にしてなかった)、短期間でもすごくのめり込んだ作品だし中身の濃い作品だったから、完結と言われるとなんともはや。もっと続けて欲しい気持ちが大きすぎてもやもやします。もやもや。


なにはともあれ最終巻

最終巻にふさわしく、いろんなことが収まるべきに収まっていく感じ。西野さんと直保、長谷川さんと美里さん、直保や蛍の将来、ミス農大としての及川さんなどなど。特に主人公である直保が成長していることの確認に多くの時間が割かれていて、これまでの19年間の人生と、これからの人生の間に大きな線が引かれたことが示唆されているのが興味深いです。

「たかが大学の1年間だろ」という声もあるとは思いますが……やっぱりね、住み慣れた土地を離れて初めて1人で過ごす1年というのは大きいものだと思うのですよ。今までの守られていた感じとは全く違う環境で、全然違う人と会って、全然違う人生が始まり……だけど、それを実感するタイミングってのはそうそうないんですよね。何かが変わったわけではないけど、これから何かが変わることを確信する瞬間というか。あるとき「ああ」と実感する。最終巻は、それを直保に語らせるために必要な1冊だったのかなと思います。


……個人的には、樹先生に菌達が話しかけるシーンがどうにも泣けて泣けて……


もやしもんを通じて様々な発酵食品を改めて好きになりましたし、特に日本酒について以前より一層好きになりました。あ、もちろん、菌達もね。オリゼーかわいい。



それでも最終巻なのは残念

とはいえ、やっぱりここまで直保の成長と変化のきっかけを見届けたからには、「じゃあそれが実際どう動いていくんだろうか?」というところまで気になります。これからどうなるんだろう。見てみたい。でも……それをまた漫画で2年目として描くべきかどうかということについては、確かになんとも。

例えば「スラムダンク」なんかがそうですけど、今後の活躍については読者の想像に委ねるというのもよくあるパターンではありますよね……わざわざ描くことでマンネリになったり、だらだらしたりということもよくあるので。きっと読者が期待しているよりも難しい。はず。でも、見たいな……

これが「最終回」とは言え、限定版に掲載されている座談会&インタビューによると今後の展開については話し合いが行われているそうなので……きっとなにかがあるんじゃないかなあ。少しだけ期待して待ちたいと思います。