ブログスフィア アメリカ企業を変えた100人のブロガーたちブログスフィア アメリカ企業を変えた100人のブロガーたち
ロバート・スコーブル シェル・イスラエル 酒井 泰介

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「今さらブログってのもなぁ」感がどうしても拭えなくてなかなか読み進まず(個人的なブログ感は後述)、前回からだいぶ経ってるのにまだ読書中です。読みたい本が出てきてつい後回しに…。「読書感想文」まで到達できるかも怪しいけど、でも内容としてはそんな理由で何も書かないのは勿体ないので、少なくとも気になった部分はメモしていこうかと思ます。

今日気になったのはここ。p.61-63。
ファイアフォックスが口コミでユーザーを増やしたエピソードについて書かれた部分。
少し長めに引用する。

ファイアフォックスは、ブログ会の住人が「パッション・チャンバー(情熱の部屋)」と呼ぶ、会話型マーケティングにおける重要なテーマの典型を示している。人は義務として何かにかかわるより、何か新しいものに胸をときめかせて自発的にかかわる方が、熱心になるものだ。

(中略)

「情熱の部屋」については、他にも危険があるハワード・ディーンの大統領選における急激な成功と失敗で明らかになったように、「情熱の部屋」はときに一部の人々だけの間でひとりよがりな意見が行き交う「反響室」にもなる。(略)ディーンの情熱的な支持者たちは、自分たちと一般的な投票者との間にあるキャズム(略/キャズムについての説明)を越えられなかった。ブログによって自分たちの声を増幅できていると思ったが、実際には、自分たち同類の間だけで意見を交換していただけだったのだ。

(中略)

ブロガーにとっては、ファイアフォックスの場合のような「広がる言葉」と、ハワード・ディーンの時のような「跳ね返される言葉」の違いを知っておくのは重要なことだ。


この本が出たのは2006年、もう5年前。この時点でこのようなことが書かれています。


これからTwitterやFacebookなどのより情報収集に適したコミュニケーションツールが登場して、人々はより広く意見を交換できるようになりましたが、一方でこの「反響室」の影響はより大きくなっている気がします。それはTwitterのタイムラインでも、Facebookのウォールでも、2ちゃんねるのスレッドでもいいんですけど、ともかく各サービスを利用するユーザーがそのサービス内で細かくセグメント化される一方で、その自分の見ている景色が社会の全てだと錯覚しがちであることに問題があると思います。

特にTwitterなんか顕著なんですけれど、話題が白熱してくると必ずこれを勘違いしている人が出てきます。タイムラインに出てくる意見が自分と同じ色だからそれが一般的な意見であるとか、正しい意見であるとか。でもそれは、ただ単にお互いに声が反響する人を集めて作った「反響室」というだけであり、きちんとした声には成り得てないのですよね。言っている人間も聞いている人間も、つい、間違えてしまうのですけど。

結局のところどんなツールであっても、そのツールを使ってコミュケーションを取れる範囲が人間の性能的な意味で限られている以上、「これを入り口にして社会と繋がる」なんて言う発想は錯覚でしか無いっていうね。そのつもりで上機嫌でいたけど、実は自分の意見を再確認してるだけで得るものなんにもなかったとか。うわー超ある。しょっちゅう見かける、その構図。


きちんと自分を見るってのは大事ですね。はい。



ブログの役割は終わったのか?今どきのブログは?

ところで、「今さらブログってのもなぁ」感について。

「今さら」ってのは、まー今何かを発信したい人はブログよりTwitterを選ぶよね、という意味で、口コミのメインターゲットとしてブログを第一に上げることはないし、今のブログはビジネス的にはあって当然のもの、個人としてはやりたい人だけがやっているものというイメージ。あんまり効果を狙ってとかではないのよね。実際、Twitter始めてブログを一切更新しなくなった人はもの凄くたくさんいるし、ブログを更新するのは止めたけどTwitterで復活っていう人もいて、ある種「代替」になっているところもある。

でも僕は個人的には、やっぱりブログはブログだし、TwitterはTwitterだなぁと思う。まとまったテキストを書くのにTwitterは向いていないし、気軽である反面あまりに切れ端であることが多くて、論理的思考には向いてない。ツイートを分ければいいじゃないかとも思うけれども、そうすると今度は検索性の悪さや、過去ログの流れ加減が障壁になるわけで。結局自分でそれをtogetterで拾ってまとめたりして、いやそれ最初からブログでいいんじゃね?(リアクションも含められるからディスカッションには有用だけど)

どっちがどうとかじゃなく、それぞれそれぞれの用途を持って残っていく、そう思ってます。
やっぱり僕はブログが好きだしね。うん。