ゆうきまさみ年代記 (少年サンデーコミックススペシャル) ゆうき まさみ 小学館 2010-11-30 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
まことじさんの「のうぜい!」を探しに行ったついでに見かけて、表紙にひびきさん(じゃじゃ馬グルーミン★UP!)が載ってるのを見てつい買ってしまった1冊。全体の感想としては…「記念で出版した」以上の意味はないけど最後の16Pは読む価値あり、といった感じ。
構成は下記の通り。
- 過去の作品からの抜粋
- st.ミカエル号の受難
- CONTACT
- アッセンブル・インサート
- きまぐれサイキック
- ♥LY BLOOD
- 鉄腕バーディー(THE ORIGINAL)
- 究極超人あ~る
- 機動警察パトレイバー
- 裸の博士放浪記
- じゃじゃ馬グルーミン★UP!
- パンゲアの娘 KUNIE
- 鉄腕バーディー(ヤングサンデー版)
- 鉄腕バーディーEVOLUTION
- 対談の再録
- 高橋留美子
- 新谷かおる
- 小松左京
- 荒俣宏
- とり・みき
- 特別対談 庵野秀明
- 30周年記念特別描き下ろし「究極超人あ~るEVOLUTION」
- 巻末特別企画「出渕裕 生涯の友が語る、ゆうきまさみの30年」
このうち目新しいものは後ろの3つだけで他は資料的なものなのだけど、描き下ろしの「究極超人あ~るEVOLUTION」は相変わらずのとぼけた雰囲気にバーディが馴染んでるような馴染んでいないような感じで、あー、あーるもう1回書いてくれないかなー(ゆうき先生は寡作だから無理かなー)と思わせるようなノリ。実に良い。これだけスピリッツとか小学館系の雑誌に掲載したらいいのに。
この本自体に関しては、まぁ正直別に買う必要はないと思います。よほどのファンであっても読む部分は少ないというか。そのとき同じ喫茶店で語り合っていた人なんかが手にすると、僕が思う価値の100倍くらいの価値を感じるかも知れないけれど、まぁそうでなければあんまり価値はよく解らない1冊です。
んーでも、もしどっかに立ち読みできる状態で陳列されていたとしたら、ちょっと手にして欲しいかなと。エヴァンゲリオン(庵野秀明)や甲殻機動隊(押井守)に繋がる思想背景が、少しは解るかも知れません。個人的には、小松左京さんのはっちゃけぶりがもの凄く以外で「こんな人だったんだ!」とちょっと嬉しくなってしまいました。
ちなみに
僕が「ゆうきまさみ作品」で個人的に一番好きなのは「じゃじゃ馬グルーミン★UP!」で、僕はこの作品のおかげで人生がいろいろと変わってしまって、結果的にいまここにいるといってもおかしくないのだけど、この漫画が好きな理由は、特別なことは何も起こらない、それでも幸せで色んなことが起こる日常をきっちり描ききった作品だから。「あ~る」や「パトレイバー」「バーディ」にはない、凄く文学的で純粋な「人」に対する描写が美しくて、今でも本当に大好き。まぁだからこそゆうきファンにはあまり評価されず、ファン以外には知られない作品なのかも知れないけれども…個人的には、本当に素晴らしい作品だと思っています。
まぁ…ここまで写実的にきちんと馬を描くのは、本当に大変だったと思うけど(苦笑)
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